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夢幻水滸伝
第三百二十三話 異世界のシアトルでその六

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「既に対策が為されていますが」
「それをですか」
「さらによくする」
「そうお考えですか」
「暖炉もそうして家の壁や窓の材質も」
 そうしたものもというのだ。
「新しい技術で。新築や改築の際は」
「変えていき」
「そうしてですか」
「より暖かくしていきますか」
「そうしましょう、防寒も重要です」
 このこともというのだ。
「市民生活に。そして暖炉といえば薪ですね」
「何といっても」
「そうですね」
「それが必要ですね」
「薪を手に入れることはええことですが」
 それでもというのだ。
「問題はその後です」
「木ですね」
 市長が応えた。
「森や林の木々を伐採して」
「そうです、その後です」
「そのままにしておかないのですね」
「木を切った後はどうなるか」
 ヘミングウェーは真面目な顔で話した、木材という資源を手に入れた後の環境のことを言っているのだ。
「山だと禿山になりますね」
「森や林は何もなくなりますね」
「そうですね、禿山は土砂が流れますし」
 雨が降って木が水を吸わず上から流れる水の障壁とならないからだ。
「それにそこに生きものもおらず」
「環境としてですね」
「よくないので」
 だからだというのだ。
「切った後はです」
「それからはですね」
「植林を行います」
 それをというのだ。
「そしてです」
「環境を守るのですね」
「はい」
 まさにというのだ。
「そして植えた木が育てた」
「その木をまた切る」
「そうしますか」
「そして薪にしますか」
「薪以外の目的にもです」
 使うとだ、ヘミングェーは三人にトースト片手に話した。
「します、環境を守り資源を育てることもです」
「政ですね」
「その一つですね」
「左様ですね」
「そうです、そちらも進めていきましょう」
 こう言って実際にだった。
 ヘミングウェーは住居の防寒の改善に植林も進めてだった。
 そういったものにも力を入れた、すると。
 それを見たワシントン州の街や村で彼の勢力に自分達から降るところが増えていった、そうしてだった。
 彼の勢力は拡大していった、忽ち州の半分程を掌握したが。
 彼は自分の執務室で書類を持って来た官吏達に対して難しい顔になってだった、仕事をしつつこんんなことを言った。
「何かです」
「何か?」
「何かといいますと」
「思われるところがありますか」
「いえ、このシアトルは港町ですが」 
 海に面していてというのだ。
「州全体を見ると山が多いですね」
「そのことですか」
「確かにそうですね」
「ロッキー山脈がありますし」
「そうした地形ですね」
「この世界には浮島もあり」
 そしてというのだ。
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