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夢幻水滸伝
第三百二十三話 異世界のシアトルでその二
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「この教会にはもう一人神に奉職していまして」
「そうなのですか」
「その方にも来て頂きます」
 一時席を外してだ、牧師は馬人の若い女性のシスターを連れて来た。シスターもヘミングウェーを一目見て驚きの声をあげた。
「尋常な方ではないですね」
「星の方です」
 牧師がそのシスターに話した。
「この方は」
「何と、星の方なのですか」
「左様です」
「星の方のことは聞いていましたが」
 シスターは牧師と話しつつヘミングウェーを見て話した。
「この教会に来られるとは」
「神の御業ですね」
「まさに」
「そうですね、それでこれよりこの街のことです」
「星の方にお話しますか」
「ワシントン州のこともお願い出来ますか」
 ヘミングウェーはこうも注文した。
「よければ」
「シアトルだけでなく」
「ワシントン州全体ですか」
「この世界を救うなら」
 それが自分の使命ならとだ、ヘミングウェーは二人に話した。
「シアトルだけやないですね」
「はい、確かに」
「この街をどうにかすればいいだけではないです」
「むしろ世界を救うとなると」
「シアトルはほんのはじまりです」
「そやからです」
 二人にさらに話した。
「ワシントン州の統一をです」
「お考えですか」
「そうなのですか」
「まずは」
 何と言ってもというのだ。
「シアトルをよくして」
「そしてワシントン州をですか」
「そうされますか」
「よくするといっても具体的にどうするか」
 それはというと。
「まだ考えが及んでいませんが」
「ならです」
 牧師はヘミングウェーの今の言葉を聞いてこう言った。
「統治されてはどうでしょうか」
「政ですか」
「この街には市長さんがおられ行政組織もありますが」
 それでもというのだ。
「ワシントン州では街や村単位では行政が出来ていても」
「州全体ではですか」
「そうした組織がないので」
「つまり起きた世界で言う州知事と州の統治システムが存在しない」
 ヘミングウェーはここまで聞いて自分達が起きた世界のアメリカそれぞれの州の権限が強いことから考えて言った。
「そういうことですね」
「はい、そうなります」
 牧師もそうだと答えた。
「州全体を統治する方と統治組織がありません」
「しかしそれが存在しますと」
「はい、州全体がまとまり」 
 そしてというのだ。
「確かな政ですと」
「州全体がよくなりますね」
「そうなります」
「ほなです」
 ここまで聞いてだ、ヘミングウェーは牧師達に決心した顔になって言った。
「私はワシントン州を統一して」
「州全体を統治されますか」
「そうした官僚組織も整えて」
「そうですか」
「はい、今道が見えました」
 この世界で自分がすべきこと
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