第三百二十三話 異世界のシアトルでその一
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第三百二十三話 異世界のシアトルで
ドナルド=ヘミングウェーはこの世界に来てすぐに声からこの世界のこととこの世界での自分達のことを聞いた。
それからどうすべきか考えたがふと目の前にだ。
教会があった、彼はこの世界の職業が宣教師であることからこれは丁度いいと思いその教会に入った。
するとだ、教会の中に吸血鬼の牧師がいて彼を見てすぐにこう言った。
「貴方は何者ですか」
「私は、ですか」
「ステータスを見ますと」
彼のそれをというのだ。
「尋常なものではないですが」
「隠しても無駄なのですね」
「世の中隠せるものと隠せないものがありますね」
牧師は厳かな声で述べた。
「左様ですね」
「はい、それは」
ヘミングウェーも否定しなかった。
「確かに」
「それで、です」
「私もですか」
「そのステータスを拝見させてもらいますと」
そうすればというのだ。
「明らかにです」
「私は尋常ではなく」
「隠せません、どういった方ですか」
「実は」
ヘミングウェーは正直に答えた、そのうえで牧師に話した。
「それでこの世界をです」
「救われるのですね」
「そのつもりですが」
「まさかこの教会に星の方が来られるとは」
牧師の言葉は驚きを隠せないものだった。
「思いませんでした、ですが来られたなら」
「この教会にですか」
「これも神の御業ですね」
こう言うのだった。
「やはり」
「だからですか」
「お家等はありますか」
「いえ、何も」
ヘミングウェーは正直に答えた。
「そうしたものはです」
「お持ちでないですか」
「お金は多少ありますが」
懐に財布があり開けばそうだった。
「しかしお家等はです」
「お持ちでないですか」
「具体的にこれからどうすべきかも」
このこともというのだ。
「わかっていません」
「ではです」
牧師はヘミングウェーの話をここまで聞いて述べた。
「暫くこの教会におられてはどうでしょうか」
「こちらにですか」
「はい、そして」
牧師はさらに話した。
「この街のこともお話させてもらいます」
「シアトルのこともですね」
「そうさせて頂きます」
こうも言うのだった。
「是非」
「そうしてですか」
「これからどうされるか」
このことをというのだ。
「お決めになって下さい」
「まずはですね」
「そうです、情報ですね」
「確かに」
ヘミングウェーもそれはと頷いた。
「そうすべきですね」
「それでは」
「お話して下さい」
「私だけでなく」
牧師はヘミングウェーにこうも言った。
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