第二章
[8]前話
「多少何処かなくても」
「仲の部品が?」
「細かいのとか。事前の点検とかしなくても」
「いや、そうはいかないよ」
長谷部は真面目に答えた。
「確かに頑丈だけれど」
「それでもですか」
「うん、飛ぶ前と後は絶対に点検をして」
機体をというのだ。
「それで部品はどんなものでもないと」
「駄目なんですか」
「さもないと墜落するから」
そうなってしまうからだというのだ。
「大変だからね」
「それで、ですか」
「いつもね」
そこはというのだ。
「ちゃんとしているよ」
「そうなんですね」
「点検、整備を万全にするのが自衛隊なんだ」
このことも真面目に話した。
「このことはこの基地だけでなくて」
「他の基地でもですか」
「自衛隊全部がそうだよ」
「凄いですね」
「そうしてやっているんだ」
「僕達を守ってくれているんですね」
「そうだよ」
少年に笑顔で答えた、この時はこれで終わったが。
翌日長谷部は午前中働いている時に工藤に笑って言われた。
「昨日見てたぞ」
「昨日ですか」
「格納庫で言ってることをな」
「男の子に」
「いいことを言っていたな」
笑顔で言うのだった。
「その心掛け忘れるなよ」
「はい、そうします」
「そうしたらきっといい自衛官になるからな」
こう長谷部に言うのだった、実際に彼はまじめで誠実な自衛官として働いていった。それは下士官になってからもだった。少年に言ったことはずっと忘れずにそうなった。
ヘリの整備は万全に 完
2023・11・18
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ