第二章
[8]前話
するとチームでレギュラーになり中学高校の部活でも活躍し。
全国大会にも出てそこでも有名になってだった。
プロ選手にもなった、それに留まらず。
イタリアのチームに入りそこでも活躍した、彼は二十五歳になっていたがその背は一六二程度であった。
だが俊敏でスピードもありミッドフィルダーとしてイタリアのチームでも活躍しスター選手であった。それで小さなスターとまで言われたが。
彼は日本に戻った時笑ってだ、こう言った。
「スポーツ選手には体格も必要だけれど」
「それでもですね」
「小柄でもですね」
「やっていけますね」
「僕みたいにね」
まさに自分のことを言うのだった。
「頑張ればなれるよ、というかね」
「というか?」
「といいますと」
「体格で諦めたら」
そうしたらというのだ。
「マラドーナやメッシも生まれなかったね」
「あっ、そうですね」
「二人とも小柄でしたしね」
「それで山東さんも」
「そうだよ、プロ野球選手でも吉田義男さんは小さかったけれど」
実は阪神ファンであってここでこの人の名前を出したのだ。
「凄い選手だったね」
「牛若丸ですね」
「守備も走塁も抜群で」
「しかも巧打者」
「伊達に永久欠番じゃないですね」
「体格で無理だと思ったり駄目出ししたら駄目なんだ」
彼は言い切った。
「本当に。やりたいならやる」
「そうすることですね」
「大事なのは」
「そうだよ、僕も最初は不安だったけれど」
子供の頃サッカーチームに入会した時のことを思い出しつつ話した。
「やってよかったよ、だから皆もね」
「体格で無理とか駄目と思わない」
「やることですね」
「そうすべきですね」
「絶対にね」
こう言うのだった、そしてサッカー選手として活躍しワールドカップでもそうだった。誰も彼を小さいと言って馬鹿にしたりしなかった。小さなスターと呼ぶことはあっても。
小柄なサッカー選手 完
2023・11・18
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ