お掃除してたらいいことあったよ
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ヒーを口にする。
その時、ラビットハウスの呼び鈴が鳴る。
「「いらっしゃいませ」」
ハルトと可奈美が同時に挨拶する。
だが、入って来たのは客ではない。
「ただいま! 可奈美ちゃん! ハルトさん!」
学校から帰って来たココア。
彼女は可奈美の姿を認めると、一気に彼女へ抱き着いた。
「うわっ! おかえりココアちゃん!」
可奈美も驚くのは一瞬で、頬ずりをしてくるココアを受け入れている。
「私の可愛い妹!」
「わーい!」
「ココアさん……やっぱりとんでもない節操なしです」
呆れた表情をしながらココアに続いて入って来たのは、チノだった。
彼女はココアの袖を引っ張る。
「ココアさん。制服のままですよ。汚さないうちに着替えますよ」
「チノちゃん……これってもしかして、ジェラシー!?」
袖を引っ張られながら、ココアは目をキラキラさせる。
「大丈夫だよチノちゃん! 私にとっては、チノちゃんも大事な妹だからね!」
ココアは可奈美を抱えたまま、チノも抱く。二人をまとめて抱きしめる彼女に対し、可奈美は喜んでいるがチノは手で抵抗していた。
「おお、ココアすげえ器用だな」
「仕事は不器用だけどね」
ハルトはそう言って、最後の皿を洗い終える。
「よし。これで終わり。あとはお前のコップだけだな」
「? ああ、コイツか。もうちょいゆっくり飲ませろよ」
「別に急かしたりしてない。……そういえば、昨日はえりかちゃんも呼んでくれてありがとね」
「ん? ああ」
コウスケは頷いた。
昨日来てくれた人の中で唯一、蒼井えりかのことだけ、ハルトは良く知らない。
見滝原大学にいることが確認できたが、彼女の素性や願いなどはほとんど分かっていない。
「アイツも楽しんでいたみたいだからよかったぜ」
「だね。前からも分かっていたけど、何より彼女が聖杯戦争に参戦派じゃないってわかったのが一番よかったよ」
ハルトは安堵の息を吐いた。
「あとは、彼女のマスターだよね。何かしらない?」
「うんにゃ。オレもアイツのマスターは知らねえんだ。まあ、いつも大学にいるから、お前が前に言ったとおり、大学の人間なのは間違いねえだろうが」
「学生のサーヴァントだったとして、常に大学にいるとは考えにくいけど、かといって教授も常に大学にいるわけではないだろうし……可能性としては、事務員が一番高かったりするのかな」
「何なら直接聞いてやろうか?」
コウスケはスマホに登録されている『蒼井えりか』の名前を見せつける。
「連絡先!?」
「ああ。当然、オレは交換済みだぜ」
「それを早く言って!」
ハルトは思わず声を荒げた。
「それだったら、どこかで
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