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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第163話
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メルカバ)”を加勢させるなんて、教会がそこまで大盤振る舞いする程、こっちの世界の僕達が戦っている敵勢力は相当ヤバイ相手のようだね。」

映像端末に映る6機の”天の(メルカバ)”を見つけたセリーヌは真剣な表情で推測を口にし、1機だけでなく6機もの”天の(メルカバ)”が出撃している事にルフィナは信じられない表情で呟き、ワジは目を丸くした後真剣な表情で推測を口にした。

「何体かの機甲兵はクロスベル側として戦っているようだけど、一体どの勢力の機甲兵なんだろうね〜。」

「あれは……!第U分校所属の機甲兵だ……!それによく見たらトールズ本校所属の機甲兵もいるじゃないか……!?」

映像端末の一部に映るクロスベル側として戦っている機甲兵が気になっていたミリアムの疑問に”リィン”が驚きの表情で声を上げ

「第Uの連中が戦っているっつー事は当然、後輩共――――――新Z組の連中も戦っている可能性は高いな。」

「それにアリサ達――――――旧Z組もどこかで戦っているかもしれないね〜。」

”リィン”に続くように”クロウ”と”ミリアム”もそれぞれ真剣な表情で推測を口にした。



「彼らが戦っている機甲兵らしき機体。あれは確かラインフォルトと黒の工房の共同で開発していらっしゃった機体ですわよね?」

「ああ……彼らが戦っている機体は僕達の世界でラインフォルトグループと黒の工房の共同で開発し、エレボニア帝国軍に渡す予定だったけどリィン君達に本拠地を爆破された事でほぼ全てを失ってしまった”魔煌機兵”だ……!」

「……なるほど。道理で一部の機体はガルガンチェアで戦いましたから、わたし達にとっても見覚えがある訳ですね。」

「それよりもクロスベルに一体何があって、こんな状況になったのか……俺達にも教えてくれるんだよな、キーア。」

「うん。――――――”エリュシオン”。”碧の大樹”と”巨イナル黄昏”、この二つの出来事によって誕生した事が今回の件の(はじ)まりになるんだ――――――」

映像端末に映る敵勢力の機体が気になっていたシャロンの確認にジョルジュは頷いて答え、ジョルジュの説明を聞いたティオは真剣な表情で呟き、ロイドは真剣な表情で”零の至宝”キーアに視線を向けて訊ね、訊ねられた”零の至宝”キーアは説明をし始めた。





”エリュシオン”。それはゼムリア大陸全土に存在する霊脈と現代で大陸各地に張り巡らされつつある導力ネット、この2つがクロスベルで出現した”碧の大樹”と帝国で発生した”巨イナル黄昏”、至宝の力で発生したこの異変で霊脈が急激に活性化したために誕生した機械知性であった。



誕生したエリュシオンはノックス拘置所に幽閉されていた”クロスベル動乱”の黒幕――――――イアン・グリムウ
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