第7話
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内役である2匹のブースカがやって来た時点でその気は既に失せていた。
(これ程の上級モンスターを平然と従えているとは……やはり私の判断に狂いは無かった!)
だが、2匹のブースカに連れられて到着した謁見の間の玉座に座るバーンをレースカーテンがクルっと包み、そんなバーンの左右をミストバーンとキルバーンが控える様に立っていた。
(やはり……まだまだ素顔を魅せる程の信頼を持っていないか……だが想定内だ)
男は早速片膝をついて平伏するが、
「バーン様は現在お機嫌が悪い。言葉を選ぶ事だね」
キルバーンの忠告に対し、男は屈せずに自己紹介と自己PRを始めた。
「私めはガルヴァスと申します。魔界では豪魔軍師と呼ばれております」
「で、そんな軍師様がこんな所で何の用だい」
バーンは口を開かない。どうやら、サババの再戦をもってしてもアバンが死ねない事がよほと不服だった様だ。
(側近が代弁だと!?姿はおろか声すら魅せぬか!?これは想定外だ!いくら何でも私を知らな過ぎるだろ!)
「単刀直入に言わせていただくなら、志願しに来ました」
「志願に?理由は?」
「理由?何の事ですかな?私はただ、今後の地上侵略計画における前線司令官の地位を頂きたいだけです」
キルバーンがわざとらしく首を傾げる。
「地上侵略?ハドラーと言う先客はどうするんだい?」
ガルヴァスは堂々と宣言する。
「バーン様に仇為すハドラーの討伐……私めにお任せ頂きたい」
それを聴いたピロロがからかう様に言い放つ。
「えー?出来るのー?アレ、結構凄い奴だよー?」
「お任せを。特技は戦術と策謀……バーン様の為に様々な施策や策定を行う者です」
それに対し、キルバーンがガルヴァスを小馬鹿にする。
「笑わせてくれるね?それって、バーン様を後ろ盾にして、地上征服を容易にしたい……それだけだろ?」
「御戯れを。とにかく、バーン様に仇為すハドラーを滅ぼした暁には―――」
「何時だ?」
ようやく口を開いたミストバーンの言い分をはぐらかすガルヴァス。
「何時……とは?」
「文字通りの意味だ。つまり、何時頃までにハドラーに勝利する気か?と訊いている」
「それは異な事を。戦略と戦術に最も必要な事は『柔軟な思考』と『臨機応変』ですぞ。焦りは禁物です」
その途端、ミストバーンはガルヴァスを心の中で見下した。
(上手い事を言って制限時間を曖昧にしたな?経過は見せずに結果だけを魅せる腹か!?小物め)
そんなミストバーンの見下しに気付かないガルヴァスは、言いたい事を紡ぎ通した途端に立ち上がり、
「では、私めはバーン様の仇敵であるハドラーの討伐の準備が有りますので、この辺で失礼いたします」
(しかも、政敵であるハドラーを散々扱き下ろしてバーン様との接点を断ち切ろうとするか?策士気取りの小物風情……と言
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