第7話
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ラー様を?」
「吹っ飛ばされてったぜ。今日は、両軍痛み分けだな?あばよ!」
アバン達を連れて瞬間移動呪文で逃走するマトリフ。
「ウガァー!?」
慌てる部下達を宥めるガンガディア。
「わめくな。瞬間移動呪文で逃げられたら、どこに去ったか解らん。打つ手は無い。撤退だ。私は、ハドラー様の救援に向かう」
予定通りにアバンストラッシュを受けたハドラーちゃんは、予定通りに死の大地まで吹き飛ばされた。
「アバンめ、相変わらず、器用で、不器用で、熱い男よ」
そして、1周目の事を思い出していた。
ハドラーが初めて大魔王バーンと会話した日……いや、今のハドラーちゃんにとっては、1周目のサババの再戦の最後こそが「ここから終わった」なのだ。
そう、死の大地で大魔王バーンと会話し、そこで強大な魔力を秘めた石像を貰った時点で、獄炎の魔王ハドラーはここから終わり始め、バーンの手下である魔軍司令ハドラーの準備がここから始まったのである。
だが、2周目では未だにバーンとの接点を掴めずにいるハドラーちゃん。
既にバーンがハドラーちゃんを敵といて認識したか、それとも、それだけの力を持ちながら未だにアバンを殺せない(実際はまだその心算は無い)ハドラーちゃんの醜態に幻滅したか……その答えは大魔王バーンのみが知る。
(聞こえないか……あの忌まわしい声が……)
そして……1度もバーンと会話せぬまま、救援に来たガンガディアがやって来た。
「ハドラー様!」
「来たかガンガディア」
「!?その左腕は?」
「気にするな。今の俺にとってはかすり傷だ。直ぐに治る」
事実、魔族と超魔生物を同時に兼ね備えるハドラーちゃんにとっては本当に直ぐに治るかすり傷であった。
「で、この様子だと、アバン達を取り逃がした様だな?」
「申し訳ございません。大魔導士の瞬間移動呪文で何処かへ逃げました」
ふと鼻で笑うハドラーちゃん。
(ここで慌てて手あたり次第に探して無駄な労力を消費する様な真似はせんか……ガンガディアらしいと言えばらしいがな)
「そうか。戻るぞ」
「はっ」
とここで、今回のサババの再戦で唯一やり残した事を思い出してしまうハドラーちゃん。
「あ。ランカークス村の事を言うの忘れていた……まあ良い。ロン・ベルクの存在に気付けぬのであれば、アバンもそこまでの男と言う事になる」
一方、魔界にある大魔王バーンの別荘では、大魔王バーンがサババの再戦を最後まで観戦してしまった影響で散々待たされた1周目は侵略未遂者止まりで終わった男の許に、2匹のブースカがやって来る。
「お待たせいたしました。では、早速バーン様の許へご案内させていただきます」
散々待たされて今更早速と言われてもと言うツッコミを入れたくなる場面であったが、案
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