第7話
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、形状記憶合金の肉体!)
ロカの窮地に対し、自らの体に鞭打ってでも立ち上がろうとするアバンだったが、
(動くなアバン!少しでも回復しろ!ダメそうなら、とっととレイラと逃げろ!)
「!?」
(俺は、こんな時の為にいるんだからよ!)
ロカの悲痛な視線を受けて涙目になるアバン。
一方、飛翔呪文を使ったマトリフとガンガディアの追いかけっこが佳境を迎えていた。
「行き止まりの様だよ」
だが、ガンガディアにとってはこの油断がいけなかった。
「!?」
マトリフの急なエアブレーキに面食らったガンガディアが背中に真空呪文を受けてしまい、目の前の壁を貫通。
「!」
更に、近くに在った木造の大型船に激突。そこへ、マトリフが駄目押しの閃熱呪文を放つ。
「これでしばらく撒ける。廃船置き場の船なら、燃やしても文句は言われねぇだろ」
そして、マトリフは敵将であるガンガディアの安否を確認する事無く、アバンを探しに行ってしまう。
一方、まんまとしてやられたガンガディアは、悔しさを通り越して切望の念が生まれた。
「彼には、圧倒的な体格差を覆す知力がある……憧れる!」
右手しか使えないハドラーちゃんの方が不利な筈のロカとの殴り合い。
だが、今のハドラーちゃんは魔族と超魔生物を同時に兼ね備える存在。やはり超魔生物としての肉体の再生能力相手に殴り合いは馬鹿げていたのか?
「こりゃ……さすがにもたねぇかもな……」
「人間にしておくには惜しい奴だ。最早、距離を獲って焼き殺すのも容易いが……」
いや、今のハドラーちゃんなら、素直に殴り合いなどせずとも地獄の爪や覇者の剣を生やせば直ぐに決着がつく戦い。故に、観戦していたバーンの機嫌は少々悪かった。
「その根性に応えて……」
だが、ハドラーちゃんはあえて殴り合いに拘った。
「撲殺で決めてやる」
「……ロカ……」
必死に立ち上がろうとするアバンに回復呪文をかけるレイラ。
「レイラ!?」
「回復呪文をかけてます。私の残された魔法力の全てで……彼があんなに必死に盾になってくれている以上、本当はアバン様と共にこの場を離れる事の方が正解なのかもしれない」
だが、頭で解っていても、想いの方はそうはいかない。
「でも……お願いですアバン様、彼を……ロカを助けて!」
そう言い残して気絶するレオナ。
そんなレイラの想いを受け取ったアバンは、体力と気力を振り絞って立ち上がり、
「……もちろんです!」
しかし、ハドラーちゃんの右アッパーが遂にロカの腹に命中してしまう。
「かはっ!」
「とうとういいのをもらっちまったなロカ」
そのままロカの体を持ち上げるハドラーちゃん。
「グッ……アァ!」
「で、ロカのフルネームは何
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