第一章
[2]次話
ヤンキー姉ちゃんは優しい
小学四年生の小林真奈の姉で高校生の加奈は真奈のクラスでは何かと言われている、具体的にどう言われているかというと。
「ヤンキーよね」
「髪の毛金髪にしてそんなファッションで」
「喋り方も怖いし」
「いつも喧嘩して」
「カツアゲとか万引きしてて」
「すぐに暴力振るうのよね」
こんなことを話していた、だが。
真奈はそうしたことを言うクラスメイト達にこう言った。
「お姉ちゃん優しいよ、怖くないよ」
「えっ、嘘」
「ヤンキーじゃない真奈ちゃんのお姉ちゃん」
「金髪にしてファッションもそうで」
「喋り方も怖いし」
「だったら真奈ちゃんにも」
「いじめられたりしてないから」
真奈は確かな声で答えた。
「だからね」
「安心していいの」
「そうなの」
「別に」
「そうよ」
実際にというのだ。
「だから一度うちに来て」
「怖くないから」
「優しいから」
「実際に真奈ちゃんのお家に行って」
「それでなの」
「確かめてね」
こうクラスメイト達に言った、すると彼女達もそこまで言うのならと頷いてそのうえで真奈の家に行ってみた。
その日は休日で加奈もいた、金髪にしたロングヘアで細面で鋭い目をしていて眉は細い、色白で背は一六五位で胸はある。ラフな白いシャツと青のジーンズという格好だ。同じロングヘアでも黒で大きくきらきらした目の真奈とはそこが違う。
加奈は真奈とクラスメイト達を見ると言った。
「おやつ決めてるか?」
「あっ、それは」
「ホットケーキ焼こうか?」
こう真奈に言うのだった。
「これから」
「そうしてくれるの」
「ああ、皆の分も作るな」
こう言ってだ。
加奈は自分からキッチンに立ってだった。
ホットケーキを焼いて真奈と彼女のクラスメイト達に振る舞った、そしてシロップも出してさらに言うのだった。
「皆何飲みたい?」
「ええと、飲みものですか」
「そちらも出してくれるんですか」
「牛乳と紅茶とコーヒートココアあるけどな」
出せる飲みものの話もした。
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