【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第10節】背景設定2: ミッドの歴史と地理について。(前編)
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して、ベルカ聖王家は「ミッドチルダを含めて、その周辺にある合計12個の世界」を「聖王家直轄領」と定め、以後、五百数十年間に亘って統治しましたが、それらの諸世界は植民地としての搾取や収奪を受けることもなく、むしろ聖王家の庇護の下に順調な発展を遂げていきました。
もちろん、ミッドチルダも、です。
(ミッドには元々「王」と呼べるほどの権力者はいなかったので、首都パドマーレを築いた後も、長らく政治形態は「貴族合議制」でした。直轄領となってからは、聖王家の直臣たるフランカルディ家が「総督家」として土着し、ミッドの現地貴族たちの上に「事実上の王家」として君臨することになります。)
【なお、〈号天〉と接触した頃には、ミッドの総人口もすでに八千万人を超えていましたが、当時のミッド人は、まだ牧畜の経験が無かったために「人畜共通感染症」に対する免疫をほとんど持っておらず、号天人が不用意に持ち込んだその種の病気によって、ミッドは当時、歴史上で初めての大規模な「人口減少」を経験しました。
(この時代に、わずか数十年で、総人口は「ほぼ半減」したそうです。あるいは、その際の危機意識が求心力として働き、国家形成を急がせたのかも知れません。)
その後、ミッドの総人口は再び増加に転じ、ベルカ世界と接触した頃には、もうほとんど二億人に届こうとしていましたが、現実に大量の家畜が持ち込まれたことによって、再び大規模な「人口減少」に見舞われました。
その後は聖王家の庇護もあって、ミッドの総人口は速やかに回復し、ベルカ世界の滅亡と急速な海面上昇の時代にも、また多少の「(実質的な)人口減少」がありましたが、その後は、再び着実な増加を続けて行きました。
そして、旧暦の末には、ミッドの総人口はついに十億人の大台に乗りましたが、その後はずっと横這いを続け、現代では晩婚化と少子化によってまた微妙に減少し始めているのでした。】
さて、ミッド人は「大型鳥類の絶滅」を教訓として、かなり早い段階から「生態系の保全」には心を配って来ました。
また、『自分たちは、この世界の本来の住人ではないのだ』という知識も正しく伝承されていたので、彼等はやがて『この世界の本来の生態系は、なるべく「手つかず」のままで保存しておきたい』と考えるようになりました。
そして、前述のとおり、他の五大陸はいずれも人間の居住にそれほど適した環境ではなかったため、第一大陸の南半分に広く分布するようになったミッド人は、パドマーレを首都として〈中央政府〉を樹立すると、それら五つの大陸を「すべて」自然保護区域に指定し、自分たちの居住域を「自発的に」第一大陸のみに限定しました。
(ミッド人のこうした「生態系保全への欲求」は、現在、管理局の内部で「自然保護隊」が相当
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