【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第10節】背景設定2: ミッドの歴史と地理について。(前編)
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ろん、『当時のミッドでは、狩猟や採集が全く行なわれていなかった』という訳ではありません。さまざまな野草や果実が採集の対象となる一方で、狩猟の対象となったのは、もっぱら「空を飛ぶことのできない大型鳥類」でした。
大型鳥類は当時、その第一大陸で「食物連鎖の頂点」に立っていたからでしょうか。哺乳動物と違って、人間に対する警戒心がとても低かったため、単純な罠でいくらでも簡単に捕まえることができたのです。
しかし、そうした乱獲の結果、第一大陸の南側半分(人類の居住域)では、大型鳥類は早々に絶滅してしまいました。
この一件が「ちょっとしたトラウマ」になり、後に、ミッド人の意識を大きく変えてゆくことになります。
また、ミッドの人々は最初から、自分たちの言語に適した「28文字から成る、独自の表音文字」(いわゆる、ミッド文字)を使用しており、決して「未開な人々」ではありませんでした。
しかし、当初は文明も「古代氏族制」の段階で、公共の教育機関も無く、識字率も低く、宗教もまた、良くも悪しくも原始的な「自然崇拝」でした。
また、最初の1200年ほどは、ミッドが「他の世界」と交流を持ったことは一度も無かった、と言います。
(もちろん、アルハザードとの交流も、全くありませんでした。)
そうした中で、最初にミッドチルダを訪れたのは、今で言う〈第35管理外世界・号天〉の人々でした。
今から1800あまり年前。〈号天〉では「第五統一王朝」の時代で、ちょうど〈アルハザード〉が「次元世界からの撤退」を完了した直後のことです。
以後、百数十年間に亘って、〈号天〉からは実にさまざまな文化と文物が断続的に流入し続け、ミッド人の意識と暮らしぶりを大きく変えていきました。
【なお、〈外35号天〉はかなり歴史の古い世界で、その独特な文化は大昔から周辺の諸世界に大きな影響を及ぼして来ました。現代でも、ミッドで普通に「東方の宗教」と言ったら、それは「号天を経由して渡来した宗教」という意味の用語です。
(よく似た文化のある〈管10ルーフェン〉や〈管11セクターティ〉も、元々は〈号天〉の植民地だった、という設定で行きます。)
しかしながら、今から1600年あまり前、いわゆる〈次元世界大戦〉の直前の時代に、局所的な〈次元震〉が発生し、それに巻き込まれた〈惑星・号天〉は、自転軸の傾きが「18度たらずから21度あまりにまで」大きくなってしまいました。
この天変地異によって、〈号天〉の人口は一挙に半減し、その勢力は軍事的にも政治的にも経済的にも文化的にも著しく後退しました。
(中には、『そのおかげで、〈号天〉は〈次元世界大戦〉の折りにも、〈ゆりかご〉から直接の攻撃を受けずに済んだのだ』などと言う人もいますが、それは単なる結果論です。
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