暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第9節】キャラ設定2: リンディ・ハラオウン。
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ドへと籍を移した時点」で、リンディもそれと一緒にミッドへ戻って提督に復職していたとしても、何もおかしくはなかったはずです。
(実際、本局は彼女のために「総務統括官」という役職まで用意して、彼女に「本格的な復帰」を促していました。)
 それなのに、リンディはまるで「現地駐在員」のように地球の海鳴市に住み続け、そればかりか、同72年の4月に「嫁」のエイミィが少し早めの産休に入ると、即座に彼女を自分の手元へと引き取りました。
 また、アルフもそれに合わせてフェイトの補佐官を正式に引退し、エイミィの「お世話役」として地球で暮らすことにします。

 こうしたエイミィとアルフの動きは、実際には(まだ昨71年に昇進したばかりの)クロノ提督からの要請によるものでした。
 彼は当時、凶悪な犯罪結社〈闇の賢者たち〉から本気で命を狙われており、下手をすれば、家族までそれに巻き込まれてしまう可能性(おそれ)があったのです。
 暗殺や拉致(らち)の可能性を考えると、エイミィを普通にミッド地上に住まわせることには、やはり問題がありました。しかし、だからと言って『本局の内部や次元航行艦の艦内に住まわせて、ガチガチに守ってしまう』というのも、(クロノ自身の幼児期体験から考えて)小児(こども)の発育にあまり良い環境とは思えません。

 その点、魔法文化の無い「接触禁止世界」ならば、そもそも「民間船の渡航」それ自体が禁止されているので、犯罪者が上陸する可能性も極めて低いものとなります。
 その上、〈外97地球〉ならば、今も管理局から「要監視世界」に指定され続けているため、惑星の周回軌道上には(現在の地球の技術レベルでは、まだその存在を「感知」することすらできないような)ステルス型のサーチャーが何基も設置されています。
 つまり、『次元航行船が、地球の上空で亜空間から降りて来れば、間違いなく補足できる』という環境が整っていました。
 来ることがあらかじめ解っているのであれば、並みの暗殺者ぐらいは、アルフとリンディだけでも充分に対処することができます。
 要するに、アルフが唐突にフェイト執務官の補佐を引退した「本当の理由」は、『エイミィとその子供たちを、周囲に「それ」とは(さと)られないように「護衛」するため』だったのでした。

 しかし、こうした「クロノからの要請」は、表向きは秘密にされていたため、中には『エイミィを自分の手元に呼び寄せたのは、単なるリンディのわがままなのでは?』と感じてしまう人もいたようです。
 エイミィの実母ロファーザ・リミエッタも、その一人でした。
(彼女は管理局員ではなかったため、その秘密を全く知らされていなかったのです。)
【彼女はこの時の不満が原因で、10年後にエイミィが「二度目の妊娠」をした時には、リンディに対して「非常に強硬な
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