【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第9節】キャラ設定2: リンディ・ハラオウン。
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シアが40歳の若さで急死しました。
【なお、クライドの父親クレストは、管理局で次元航行部隊の艦長をしていましたが、新暦35年の6月、クライドがまだ9歳の時に〈辺境領域〉の南部で殉職しています。享年は37歳でした。】
その墓前で、リンディは初めて、ニドルス・ラッカード艦長(33歳)と出逢いました。
13歳で空士になり、16歳でいきなり執務官になり、士官学校を出ることもなく、24歳の若さで艦長(三等海佐)にまでなったという大人物です。
【先に「キャラ設定1」でも述べたとおり、ニドルスの妻マリッサは、亡きクレストの14歳も齢の離れた妹でしたが、そのマリッサも新暦33年に結婚した後、39年になってようやく一女リゼルを産むと、翌年の3月には28歳の若さで早々と死亡しました。】
リゼル(4歳)は、もう疲れたのか、使い魔のジェルディスに抱っこされたまま眠ってしまっていましたが、三つ並んだ「ルシアとクレストとマリッサの墓」の前で、ニドルスはクレストのことを「兄貴」と呼び、クライドとリンディの関係をそれとなく察しながらも、クライドにこう語りました。
「お前の性格は解っているつもりだが……この先、もし本当に困った状況になったら、他の誰かを頼る前に、まず俺を頼れよ。……俺も昔、兄貴には随分と世話になったが、借りの一つも返せねえうちに、兄貴は逝っちまったからなあ」
クライドは義理の叔父に対して、素直に感謝の言葉を述べましたが、もちろん、今はまだその時ではありません。
「その時には、きっとお世話になります」
「ああ。約束だぞ」
しかし、その約束が果たされたのは、それから実に11年あまりも後。クライドが父クレストと同じように殉職した後のことでした。
士官学校を卒業した後、四人は〈本局〉の次元航行部隊で順調に昇進を続け、新暦48年の春には、クライドは22才で早くも艦長(三等海佐)の地位に就きました。
リンディはそれを待って、クライドを改めて母親に紹介し、結婚の意思を伝えます。
ディサは大喜びで二人を祝福し、二人はすぐに式を挙げて籍を入れました。お互いに「親族」がほとんどいないので、出席者も少なく、随分と簡素な式になりましたが、レティ(21歳)やエルドーク(22歳)、ニドルス(38歳)やリゼル(9歳)やジェルディスも駆けつけて、二人に心からの祝福を送りました。
しかし、その年の5月の末に、ディサ・キャネリア(46歳)は不慮の事故で、あっさりと死んでしまいます。
「これから、ようやく親孝行ができると思っていたのに……」
リンディは涙にくれましたが、愛する夫に支えられてようやく気を取り直すと、ディサの生前の言葉に従って、彼女の遺体を〈管4ファストラウム〉へ運び、父ヴェラルドの墓の隣に彼女の墓を
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