暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第9節】キャラ設定2: リンディ・ハラオウン。
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させたくなかったのだ』という設定で行きます。】

 また、新暦33年の春、「6歳児の集団検診」で、リンディが(父親譲りの)相当な魔力の持ち主だと解ると、ディサは娘への「より良い教育」のために(?)ミッドへの移住を決意します。
 まず、広大な敷地とそこに建つ大きな「お屋敷」を、さまざまな調度品なども全部つけたまま、当時50代のヴァディスカム夫妻に売却しました。
 この夫妻には3男2女があり、その長男にはすでに妻と1男1女がいました。夫妻の次男もすでに適齢期です。そのため、夫妻は『三世代で10人以上の大家族が仲良く同居する』ために、しばらく前から大きな家を探していたのでした。
 当時、ヴァディスカム夫妻の初孫(ういまご)であるアラムドゥ君はまだ5歳。
 リンディは今でも、親同士が難しい話をしている間に、「一歳(ひとつ)年下の」アラムドゥ君と一緒に庭で遊んでいた時のことをよく(おぼ)えています。

 その後、6月になると、ディサは衣服や最小限の身の回り(ひん)だけを持って、リンディと二人きりでミッドに移民し、首都の郊外で質素な母子家庭を営み始めました。
 翌34年の春には、リンディも魔法学校の初等科に入学し、ディサも預貯金(親の遺産や土地家屋の売却益など)をなるべく減らさないようにと、元々あまり体の強い方ではなかったのですが、それでも、娘のために懸命に働きます。
 そして、リンディ・キャネリアは8年間の義務教育課程を無事に修了すると、新暦42年の春には15歳で管理局の士官学校に入学しました。空士専門コースや陸士専門コースならば二年で卒業できますが、リンディは三年制の総合コースに進みます。

 士官学校は二人一部屋の全寮制でしたが、そこでリンディと同室になったのが、名門ロウラン家の末娘レティでした。
 その後、二人はふとしたことから、一年先輩のクライド・ハラオウンや彼と同室のエルドーク・ジェスファルードとも、ごく親しい間柄になります。
 クライドはリンディと同様、母子家庭の苦労人で、一方、エルドークはレティと同様、名家の末子でした。とは言え、この二人は『出自を鼻にかけて、他人(ひと)を見下す』ようなところは全く無く、リンディやクライドともすぐに本物の友人になりました。
 実を言うと、当初はリンディをめぐって、クライドとエルドークの間に「ちょっとした軋轢(あつれき)」もあったのですが、レティから「それとなく」リンディの気持ちを聞き出したエルドークが、かなり早い段階で静かに身を引いたため、あまりドロドロとした展開にはならずに済みました。
【その後、エルドークはレティと共謀して、クライドとリンディの仲を進展させるべく、(かげ)ながら「支援」(お節介?)をするようになります。(笑)】

 しかし、翌43年の8月には、クライドの母親ル
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