【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第9節】キャラ設定2: リンディ・ハラオウン。
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元々、リンディの実家キャネリア家は「ファストラウムの中央大陸」にある首都カルナログから東へ何十キロメートルか離れたところにある「衛星都市ハリスヴァル」の郊外で代々「都市近郊型の小規模農場」を経営していました。
リンディの曽祖父グリマスの代までは随分と羽振りも良く、グリマスはミッドで言う旧暦533年(新暦で言うと、前7年)の秋に、一人息子パルドゥス(リンディの母方祖父)の結婚を機に、『そのまま百年は保つ』と言われるほどにしっかりした造りの、小振りな木造校舎のような大きさの「総二階建てのお屋敷」を新築したほどです。
(この世界には昔から職人が多く、極めて高度な「木造建築」や「木工」の技術が、新暦30年頃までは、それぞれの土地で当たり前のように継承されていました。)
【そもそも、「ファストラウム」という単語は、現地の古い言葉で「森の国」を意味しています。
その言葉も、元々は「中央大陸の西側に拡がる大森林地帯」を指す用語だったのですが、後に、その単語が「中央大陸全体」を指す地名と化し、さらに後の時代に「その世界(惑星)、全体」を意味する名称と化したのです。
(実のところ、その辺りの事情は「ミッドチルダ」と全く同様なのですが、その件については、次節の「背景設定2」を御参照ください。)】
しかし、新暦の時代になって交通網が発達し、遠方の大規模農場から首都圏へ、大量の農産物が安価に流入するようになると、小規模農場の経営は次第に悪化し、周辺の同業者たちも次々に廃業していきました。
そんな中、キャネリア農場もまた、経営手腕に長けたグリマスとその妻トゥアラが新暦18年に70代で揃って他界すると、経営は急速に悪化していきました。
残念ながら、パルドゥスには両親ほどの経営手腕は無かったのです。
しかも、同18年には、管理局と〈カラバス連合〉との三年戦争が始まり、ファストラウムでも治安は急速に悪くなって行きました。
ファストラウムは(ヴァイゼンなどとは異なり)直接の戦禍に曝されることはありませんでしたが、終戦後、キャネリア農場は「地上げ屋」に目を付けられてしまったらしく、しばしば「ならず者たち」が農場の使用人を狙って訳の解らない言いがかりをつけて来るようになります。
そして、新暦22年の夏には、パルドゥスの一人娘ディサ(20歳)までもが、「戦争帰り」と自称するチンピラたち(実際には、地上げ屋の手先ども)に絡まれるようになってしまいました。
しかし、そこへ颯爽と現れたのが、ヴァイゼンから流れて来た「ヴェラルド・マグナス」という名前の美男子(24歳)です。
彼は持ち前の魔法でチンピラどもを難なく追い払いましたが、訊けば『元より天涯孤独の身の上だったが、三年戦争でヴ
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