【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第7節】新暦75年の11月と12月の出来事。
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、『死の直前まできちんと思い出せるようになったのは、つい最近のこと。二十歳を過ぎてからのことだった』と、彼は妙に悲しげな表情で語っていたよ」
ミゼット「12歳なら、脳の重量それ自体は、もう大人と変わらないはずだけど……。やっぱり、『単なる脳の容量の問題では無い』ということなのかしら?」
ラルゴ「容量ではなく機能に関して言えば、脳が完成するのは25歳前後だという話もあるぞ」
レオーネ「そう考えると、小児のうちは無意識領域に圧縮して保存しておいたデータを、大人になってからようやく展開できるようになった、ということなのかも知れんな」
ミゼット「ところで、その人物は何をしている人だったの? と言うか、どういう身分でそのパーティーに出席していたの? 管理局員としては、あまり聞いたことが無い名前のような気がするのだけれど?」
レオーネ「彼自身は『本業は格闘家です』などと言っていたが、おそらく、実際には護衛業者の類だったのだろうね。あの時も、確か……マルデルとかいう名前の、まだ二十代と思しき美女を護衛していたよ」
ラルゴ「それで? そのニコラスとかいう男は、今は何処で何をしておるんぢゃ?」
レオーネ「四年前に、例の空港火災事件に巻き込まれて傷を負い、その後、しばらくしてから死んだと聞いている」
ラルゴ「それは残念ぢゃな。今も生きておれば、『自分の中に他人の記憶がある』というのは、一体どういう感じなのか、一度は訊いてみたいものだと思うておったのぢゃが」
そうして、いろいろな事柄をひとしきり話し合った後、ミゼットはまた不意に新たな話題を振りました。
「ところで、来年の話なんだけど……」
新暦76年は、ミッド旧暦465年(前75年)に初めて〈時空管理局〉が創設されてから、ちょうど150年になります。
そのため、以前にも「管理局創設150周年記念祭」を実施しようという意見はあったのですが、シミュレーションでは費用対効果があまり良くなかったので、以来、『特に実施しなくても良いのでは?』という方向に話が進んでいました。
しかし、三人はここでよく話し合った結果、これまでの流れを変えて、やはり「記念祭」を実施することにしました。『皆々の気分が沈んでいる時にこそ、「祝祭」が必要だ』と考えたのです。
そこで、急遽、特別予算が編成され、以後、多くの管理局員らが『待ってました!』とばかりに急ピッチでその準備を進めていったのでした。
一方、機動六課の仮設の隊舎では、同年12月の下旬に、地球で言う「忘年会」のような「年末のパーティー」が催されたのですが……。
その席で、ザフィーラは、唐突に皆々の目の前で(用意された御馳走を食べるために?)人間の姿に変
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