暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第6節】はやて、クロノやゲンヤとの会話。
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』をしたんだが……実は、部隊長の奥さんは、カーラさんの実妹。つまり、クイントの母方叔母だったんだよ」

「なんや、割と『狭い世間』での話やったんですね」
「うむ。ところが、その『お見合い』の席で、どういう訳か、俺はクイントから随分と気に入られてなあ。あとはトントン拍子に話が進んで、こちらからは特に口をはさむまでも無く、翌61年には結婚という運びになった」
「なんや。師匠の側から『熱烈に口説き落とした』とかいう訳や無かったんですね?(ジト目)」
「お前、この俺に、そんな器用なコトができるなんて、本気で思ってたのかよ。(照れ笑い)」
 ゲンヤは堂々と「開き直ったようなこと」を言い、はやてもこれには思わず声を上げて笑ってしまいました。
 それで、はやてはゲンヤの言葉をそのまま()に受けてしまったのですが……どうやら、正直者のゲンヤにも「隠しておきたいコト」の一つや二つはあったようです。

 ゲンヤは61年にクイントと結婚した後、64年にはギンガとスバルを養女に迎え、67年には愛妻クイントに先立たれ、71年には例の「空港火災事件」に遭遇しました。両親が危篤(きとく)という最悪のタイミングで、この事件の事後処理に追われてしまったため、彼は結局、「親の死に目」どころか、葬儀にすら間に合いませんでした。
 それ以来、アラミィの実家とは、ほとんど縁が切れてしまっています。
 はやても、その(あた)りの事情については、ちらっと耳にしたことがありました。
そこで、はやてはひとしきりゲンヤとともに笑った後、話がその方向へは進まないように、話題を切り替えることにします。
 その際、とっさに思いついたのが、「ナンバーズ更生組」の話でした。

「さて、オチがついたところで、話は変わりますが(笑)……なんや、海上隔離施設に入った戦闘機人は、七人とも師匠とギンガにはよぉ(なつ)いとるみたいですなあ」
「ああ。実を言うと、あの双子だけは無表情なまま一言も喋らねえから、本当に懐いてくれてるのかどうか、今イチよく解らねえんだけどな……」
 ゲンヤはそこで少し間を置いてから、言葉を続けました。
「ところで、あの子たちの処分はどうなるんだ? お前、上層部(うえ)の方から何か聞いてねえか?」
「多分、ただの保護観察処分では済まないでしょう。おそらくは、『拘留と厳重監視』といったところやと思います。問題はその期間ですが……」
「なあ。あの子たちは、俺が引き取るって訳にはいかねえのかな?」
「全員ですか?!」
「いや。この『官舎』の広さから考えても、全員はちょっと無理だろう。それでも……依怙贔屓(えこひいき)は良くねえと解ってはいるんだが……できれば、あのノーヴェって子だけでも、何とかウチで引き取りたい。クイントの改造クローンと聞いては、俺としても放って
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