【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第6節】はやて、クロノやゲンヤとの会話。
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し……どうしたら、いいもんですかねえ?」
「それなら、一度『フリーの捜査官』に戻って小規模部隊の指揮や立ち上げの協力あたりからやり直してけばいいんじゃねえのか? 人間ってのは、結局のところ、責任を背負って経験して、成功と失敗からひとつひとつ学んでいくしかねえんだよ」
そして、本題の進路相談が終わった後も、「余談」は長々と続きました。いつの間にか、はやてもゲンヤも少しお酒が入って、口が軽くなっています。(笑)
「そう言えば、師匠。師匠が局に入る時には、ご家族から随分と反対されたように聞きましたが、それはまた何故やったんですか?」
「日本人ってのは、大半が小柄で黒髪なんだろう? 俺は体格も髪の色も全く親に似ていなかったから、最初から鬼子あつかいでなあ。カワハラの爺さんと婆さんが間に入ってくれなかったら、俺の両親はきっと離婚していただろうさ」
「その、カワハラというのは?」
「ああ。地球系移民の取りまとめ役をしていた老夫婦さ。まあ、事実上の村長みてえなもんだな。……で、俺が浮気の産物でないことは、じきにDNA鑑定で証明できたんだが、その後しばらく、俺の両親は仲が悪かったそうだ。とか言いつつ、それからまた何年かしたら、父親そっくりの弟が生まれてるんだけどな。(やや下卑た笑い)
まあ、そんな訳で、俺は物心つく前から両親に疎まれ、ほとんど上の姉貴に育てられたも同然だったんだが、その姉貴も俺が10歳の時、18歳でカワハラ家に嫁いだ。それ以来、俺自身はもう早く故郷を離れてえ気持ちで一杯だったんだよ。
あと、アラミィでは漁業権だか何だかの問題で、昔から管理局は不人気でなあ。地球からの移民も大半は漁民だったから、俺も『裏切り者』のような扱いだった。それで、配属先は三択だったが、わざとアラミィからは最も遠く離れたエルセアを選んだのさ」
「そう言えば、クイントさんも、エルセアの出身でしたか?」
「パリアーニ家は、古いミッド貴族の家柄で、エルセアでは名の通った名家だよ。クイントの父方伯母のローナはあの『ラヴィノール本家』に嫁いだぐらいだから……ああ。ラヴィノール家ってのは、エルセアでは今も随一の名家なんだけどな。
そのローナ・パリアーニさんには兄と弟が一人ずついた。クイントの父ラウロはその弟の方で、兄の方が本家を継いだから、今では分家筋という扱いだが、それでも、幾つもの会社を持っている資産家だ。
今はギンガとスバルが片方ずつ使っている〈リボルバーナックル〉も、元を正せば、そのラウロさんが、娘の就職祝いにデタラメな金額を注ぎ込んで造らせた、58年当時は『まだ実用化されたばかりの超高級品』だった第四世代デバイスだ。
もちろん、中身はあれから何度もアップデートしてはいるんだろうが、それにしても、『
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