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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第6節】はやて、クロノやゲンヤとの会話。
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 だから、『局内にいる、ペルゼスカ家の人間』は、今では、ザドヴァン卿とマギエスラ嬢ぐらいのものかな。苗字の違う親戚まで含めても、決して大勢(おおぜい)というほどではないよ。
 ああ、それから、先の葬儀にも顔だけ出していたが、マギエスラ嬢には仲の良い弟と妹がいて、彼等三人の母親も、局員ではないが健在だ」

 クロノ「いつもながら、よくもまあ、そういう情報がスラスラと口をついて出て来るものだな」
 ロッサ「僕は査察部だからね。この程度は、基礎知識の範疇(はんちゅう)だよ」
 はやて(嫌な基礎知識やなあ……。)
 ロッサ「はやて、何か言いたそうな顔だね。(笑)」
 はやて「いや……。(とっさに誤魔化して)何と言うか……やっぱり、管理局にはベルカ系の人も多いんやなあ」
 ロッサ「戦乱の歴史が長かったから、なのかな? 特に貴族階級では、『自分の命を惜しまずに働くような性格が、もう血筋にまで刻み込まれている』という人たちも、決して少なくは無くてね。そんな訳で、ベルカ系移民の中には、今も『軍人向きの性格の人』が意外と多いのさ」
 クロノ「おいおい。管理局は『軍』ではないぞ。(冷笑)」
 ロッサ「まあ、建前(たてまえ)としては、確かにそうなんだろうけどさ。(笑)いくら言葉を飾ったところで、本質は今も変わらず『軍警察』だよ」
 クロノ「確かに、『次元世界の安寧と秩序を守るのが仕事だ』という意味では、大した違いなど無いんだろうけどな」

 三人が食前酒など(たしな)みながら、そんな会話をしていると、やがて料理が運ばれて来ました。
 食事を取りながらも、さらに会話は続きます。

 クロノ「ああ。それから、はやて」
 はやて「ん?」
 クロノ「機動六課のこともずっと気にしてはいたのだが、〈闇の賢者たち〉のせいで、なかなかそちらにまでは手が回らなくて……いろいろと済まなかった」
 はやて「いやいや。クロノ君は元々そっちが本業なんやし、それは仕方(しゃあ)ないやろ。最後の最後で間に()うてくれて、ホンマに助かったわ」
 ロッサ「正直なところ、今の管理局に『非常時に、自分の責任で艦隊を組む』ことのできる提督や将軍が何人いるのか、疑問だからね。クロノは貴重な人材だよ」
 はやて「みんな、なんぼ権限があっても、責任は取りたがらへんような御歴々(おれきれき)ばっかりやからなあ。(溜め息)」

 クロノ(神妙な口調で)「おそらく、〈ゆりかご〉は全く本調子では無かった。もちろん、かつてオリヴィエが内部から破壊したという伝承もあるし、なのはとヴィータが事前にさらに壊しておいてくれていた御蔭(おかげ)もあったのだろうが、それ以前の問題として、何故あんなにも不完全な状態で無理に飛ばしたんだろうな? もう少しぐらい修復してからにすれば良かったものを。全く
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