【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第5節】元老ミゼットとの、極秘の会話。
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』のように見えたわ。……もちろん、『それは親の欲目だ』と言われてしまえば、返す言葉も無いのだけれど」
「欲目、ですか?」
「当時、私が『ニドルス君、このまま義理の息子になってくれないかなあ』と願っていた、というのは事実よ。だからこそ、娘の合格祝いに用意しておいたデバイスも、彼に譲ったし、娘の飼っていた猫が死にかけた時にも、彼の使い魔にしてもらったの。……これで、『隠し子疑惑』は解けたかしら?」
「はい。実を言うと、最初からそれほど『本気で』疑っていた訳でもないんですが……」
「それに、隠し子って、普通は一人きりよね? ニドルス君の手記に、お兄さんのことは書かれていなかったの?」
「いえ。書かれてはいたんですが……あまりにも異常な内容だったので、『きっと、この兄というのは養子か、さもなくば、父の方が養子だったのではないか』などと勝手に考えていました。……アレって、本当に、私の父の実の兄なんですか?」
「残念ながら、そのとおりよ」
ミゼットが神妙な口調で答えると、リゼルは軽く頭を抱えてしまいました。
「あのキチガイが、私と3親等かあ……」
「血筋はそこまで気にしなくても良いんじゃないかしら。……私も実際に会ったことは無いけど、ニドルス君のお兄さんも、実の両親が毒親で無ければ、きっとあそこまで深くは歪まずに済んでいたのだろうと思うわ」
【この件に関して、詳しくは「キャラ設定1」を御参照ください。】
「まあ、パレムザさんも随分とマトモな人だった、という話ですからねえ。……ああ、そうか! あの時、何とかして彼女のDNAも調べておいてもらえば良かったのか。私ったら、なんで気づかなかったんだろう?」
「ええっと……誰のことかしら?」
「ああ、すみません。父の手記には『兄の内縁の妻と名乗る妊婦と一度だけ会って話をしたこともあるが、縁は切っておいたので、お前はもう気にしなくて良い』と書いてはあったんですが、妊婦という用語がどうしても気になりまして……。実は、それから人に頼んで、その時の妊婦と胎児が今はどうなっているのか、少し調べてもらったことがあるんです。……直接には『血のつながり』など無いとは言え、クロノにも若干は関係して来るかも知れない話ですからね」
リゼルの言い方は、まったく「過保護なお姉ちゃん、丸出し」でしたが、本人はその点をあまり自覚できてはいないようです。
「ということは……その時の胎児が、パレムザさん、という女なのかしら?」
「ええ。アレが父の実兄なら、彼女は私の10歳年上の従姉ということになる訳ですが……何でも『十代のうちに実母や継父や異母弟たちと絶縁し、実父の遺産の相続も放棄して真面目に働き、食堂で給仕をしていた時に知り合った常連客と結婚して、今ではもう2男2女の母親
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