【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第4節】元老レオーネとの、極秘の会話。
[3/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
た。
《管理局の創設者たちか……。もう半世紀も前に死んだと聞いていたのに……。》
《念のために訊くけど、本当に『排除せずに済ます』という選択肢は無いのね?》
《ああ。もし本当に、彼等が今も『公共の利益のために我が身を捧げる』という覚悟を持って生きておるのであれば、たとえ表沙汰にはできない『前時代の遺物』であったとしても、それなりの存在価値はあるだろう。
しかし、この四年間ではっきりと解った。かつては管理局を正しく導いていた天才たちも、今ではただの老害だ。彼等は、20年前の三年戦争にも、5年前の南方遠征にも、一昨年の〈ディファイラー事件〉にも、関心など全く持ち合わせてはいなかった。》
《では、そんな姿になってまで、彼等は今、一体何のために生き永らえているのだ? ただ単に死にたくないだけなのか?》
《それは……あまりにも俗物すぎるわね。(嫌悪感)》
《どうやら、彼等の関心は、ただひたすら〈ゆりかご〉とベルカ世界に集中しておるようだ。》
《その〈ゆりかご〉というのは……『次元世界大戦の折りには、数多の先史文明を滅ぼした』という、あの〈ゆりかご〉のことか?!》
《でも、それって、確か……聖王陛下が御自分の両腕を犠牲にして葬り去った、という話だったはずよ?》
《ああ。聖王オリヴィエに葬られたはずの〈ゆりかご〉を、彼等は今また地の底から蘇らせようとしておるのさ。》
《あんな危険な代物を……一体何に使うつもりだ?!》
《聖王陛下のお気持ちを踏みにじろうとしているとは……それだけでも、許しがたい所業ね。》
ミゼットは敬虔な聖王教徒なので、さすがに言うことがちょっと違います。
《うむ。彼等が〈ゆりかご〉を具体的にどう使うつもりなのかは、まだ解らぬが、いずれにせよ、そのような暴挙を許してはならぬ。
とは言うものの、今や私の視覚情報と聴覚情報はすべて彼等に筒抜けなので、この件に関して、私はもう肉声で語ることもできず、普通にメモを取ることすらできず、もはや『念話と記憶力だけが頼り』という状況だ。
正直なところ、私一人では、もうどうしようも無い。私の事情に巻き込むよう形になって本当に済まないが、是非とも、君たち二人には協力してほしいのだ。》
すると、レオーネはちょっとふざけた口調でこんなことを言います。
《もし私たちが密告したら、君は身の破滅だな。》
《君たちはそんなことはしないよ。……と言うか、決して裏切らないと確信できる相手が、私には残念ながら君たち二人ぐらいしか思いつかなかった。》
ラルゴが旧友の冗談にも真顔でそう返すと、ミゼットも「やれやれ」と言わんばかりの口調で、穏やかに笑ってこう応えました。
《そこまで言われて、信頼に応えなかったら、それはもう「人間
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ