【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第3節】ゆりかご事件におけるクロノ提督の動向。
[3/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
その光弾で包み込んだ対象物を中心として「虚数空間へのゲート」を開き、ゲートの周辺にあるモノをすべて例外なく虚数空間へと追い落とす兵器である』という設定に変更させていただきます。】
「対策って、例えば、どんな? まさかと思うが、『虚数空間からでも、普通に戻って来ることができる』なんて言うなよ」
「いや。いくら〈ゆりかご〉でも、さすがにそれは無いと思うけどね。……〈アルカンシェル〉の最大の欠点は、エネルギー充填や照準合わせに時間がかかりすぎることだ。だから、高速で動き回る対象には、なかなか上手く命中させることができない」
【これが「Forceに〈アルカンシェル〉が出て来なかった理由」である、という設定です。何しろ、〈フッケバイン〉は常に高速で飛び回っておりますので。】
ユーノは続けて語りました。
「報告を聞く限り、現状ではまだ〈ゆりかご〉もそれほど速く動ける訳ではないようだが、それでも、『アルカンシェルの光弾を横へ逸らす』ぐらいのコトならできるかも知れない。その場合、軌道上に上がって来た〈ゆりかご〉を正面から迎え撃つと、もしも射線を逸らされた時に、光弾がミッドの地表を直撃する可能性がある。……もし惑星の表面で虚数空間へのゲートが開いたら、どうなるか? ちょっと考えてみてほしい」
〈闇の書事件〉の時は場所が宇宙空間だったので、単に〈ナハトヴァール〉が消滅するだけで済みましたが、場所が地表なら、もちろん、被害はそんな程度では済みません。
ゲートが自然に閉じるまでの間、大気も海水も陸地も、人工物も自然物も生命体も、ありとあらゆるモノが吸い込まれ続けてしまうのです。
「新暦38年の〈ディファイラー事件〉の再現になる。……グザンジェス第三大陸の二の舞いか。考えただけでも、恐ろしいな」
「そういうことさ。十年前の地球でも、リンディ提督は間違っても地球本体には被害が出ないようにと、上昇して来た〈ナハトヴァール〉を『横から』撃った。今回も、最低限、同様の配慮は必要だろう」
「つまり、撃つなら回り込んで撃て、ということか」
「そういうことさ。……申し訳ないが、現状では情報が少なすぎて、僕にこれ以上のアドバイスはできそうに無い」
「いや。それが解っただけでも、何も解らないよりは、まだだいぶマシさ。……おっと。悪いが、部下から呼ばれているようだ。一旦、通話を切るぞ」
「解った。また、亜空間に入ったら、連絡してくれ」
「ああ。そちらもまた何か情報が出て来たら、頼むよ」
クロノ提督はユーノ司書長との通話を終えて遮蔽スクリーンを解除すると、自分を呼んでいた艦長に声をかけました。
「どうした?」
「それが、その……」
艦長はクロノの質問に答えず、ただ艦橋のメインスク
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ