【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第2節】JS事件と機動六課にまつわる裏話。(後編)
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な条件だったのかも知れません。
それはともかくとして、〈ゆりかご〉は全くの無人となった後も、サブ駆動炉だけでゆっくりと上昇を続けていったのでした。
なお、この巨大な次元航行艦が〈ゆりかご〉と呼ばれていた理由は、古代ベルカ聖王家の人々の多くが……決して「すべて」ではないけれども「多く」が……「この艦の中で遺伝子を調整され、卵の段階から小児の段階まで一貫して、この艦の特殊な培養槽の中で育てられた人間」だったからです。
基本的には、そうやって生まれた子の方が身体的にも魔力的にも優秀であり、それ故、当然に「聖王家における、王位の継承順位」も高く、また、〈ゆりかごの玉座〉への適合率も高くなっていました。
だから、普通に母親の胎から産まれたオリヴィエは、幼児期の魔導事故で両腕などを欠損するまでもなく、最初から「継承順位の低い子」と見做されていたのです。
(だからこそ、シュトゥラ王国へ送られたりもしたのです。)
彼女の「ゆりかごの玉座への適合率」が100%を超えていたのは、あくまでも「極めて例外的な事例」でした。
【この辺りの事情に関しては、Vividのコミックス第11巻を御参照ください。
なお、第二部では、「オリヴィエの遺産」とも言うべき彼女の聖王核が、いささか重要な(?)アイテムとして登場する予定です。】
そして、実を言うと、その培養槽は、スカリエッティの手によって部分的に修復されており、そこでは密かに〈管理局の創設者たち〉の特殊なクローンが培養されていたのです。
しかし、ドゥーエが〈三脳髄〉を抹殺した直後に、それらの培養体もクアットロによって破棄されていました。
【ごく大雑把に言えば、三脳髄の計画は、『それらの「培養体」のリンカーコアにレリックを融合させた上で、単に自分たちの「記憶」をその脳に転写するのではなく、自分たちの「意識」を丸ごと上乗せすることによって、自分たちの「本体」は別個に維持したままで、その培養体をいわゆる「アバター」として(自分の意思で自分の肉体のように動かせる「新たな肉体」として)自在に使役することができるようになる。そこで、そのアバターとともに〈ゆりかご〉でベルカ世界へと赴き……』といった内容でした。】
だから、なのはたちが脱出した時点で、〈ゆりかご〉の中にはもう「生命反応」は全く存在していなかったのです。
〈ゆりかご〉は、なのはたちが使った脱出口も開けっ放しのまま、成層圏へと上昇して行きました。
(空気の流出に対しては、艦内通路の隔壁だけで対処したようです。)
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