暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第2節】JS事件と機動六課にまつわる裏話。(後編)
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つ)を極め、単艦でそれに(のぞ)んだ〈アースラ〉は、その戦闘自体には勝利して、無事に〈本局〉まで帰投はしたものの、あまりにもあちらこちらが傷つきすぎていたため、とうとう「廃艦」が決定されました。

【ただし、ここで言う「廃艦」は、「武装などを(はず)した後、メンテナンス無しで放置される」といった程度の意味合いであって、必ずしも(ただ)ちに「解体処分」になる訳ではありません。通常の場合、次元航行艦は解体するにも相応の費用がかかるので、そのための予算が()りるのを待たなければならないのです。】

 そこで、XV級の新造艦〈クラウディア〉が、クロノ提督の新たな御座艦(ござぶね)となりました。
 また、9月12日の六曜日には、敵勢力の奇襲によって機動六課の隊舎が壊滅してしまったため、以後、〈アースラ〉は「最後のお(つと)め」として「機動六課の臨時隊舎」という役目を(にな)うことになります。


 そして、新暦75年9月19日の一曜日。ミッド地上では「一連のJS事件」における最後の決戦が行なわれました。
【以下の描写は細部において、原作とは微妙にズレておりますが、何とぞ御容赦ください。】

 まず早朝には、ドゥーエがスカリエッティの指示に従って、ついに「三脳髄」を殺害しました。彼女は声も無く、満足げな(うす)ら笑いを浮かべて、そのまま静かにその部屋を(あと)にします。
 しかし……ドゥーエは全く気がついてはいませんでしたが……実は、通風孔の内側から、小さな甲虫(むし)がその一部始終を見ていました。と言っても、もちろん、本物の甲虫ではありません。甲虫に偽装した、精巧な虫型のマイクロロボットです。
「それ」は、三脳髄の死亡を確認すると、即座にその際の映像情報を〈本局〉の三元老に伝えたのでした。

 その日、機動六課は「都市部での対テロ防衛戦」の方にも相応の戦力を()かなければなりませんでした。首都クラナガンの周辺で、六課は敵陣営と互いに「同格の駒」を潰し合うようにして、その戦力を()ぎ落とされて行きます。
 エリオとキャロは、ルーテシアやガリューと対峙(たいじ)し、スバルもまた「洗脳されたギンガ」との一騎打ちを()いられました。
 どちらも相応の時間がかかりましたが、(から)くも六課の側の勝利となり、ルーテシアもギンガも無事に保護されます。

 一方、ティアナは敵の結界で動きを封じられ、ただ一人、限られたフィールドの中で三人の戦闘機人(ノーヴェとウェンディとディード)の相手をせざるを得ない状況へと追い込まれました。
 しかも、姿は見えませんが、この結界を張っている「後方支援タイプの戦闘機人」がもう一人、どこかにいるはずなので、実質的には「四対一」の圧倒的に不利な状況です。
 しかし、そこへ不意に「念
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