暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第2節】JS事件と機動六課にまつわる裏話。(後編)
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これって、ミッドじゃ、もっともっとポピュラーな魔法なんだとばかり思ってたよ」
「そうだな。オレやヤツは、そもそも人間ではないし……。ユーノのような通常の人間の中にも、動物に変身するスキルの持ち主など、探せばそれなりにいるはずだが……昔のベルカでも、決してポピュラーな魔法では無かった。このスキル自体は、捜査や探索にならばともかく、戦闘にはそれほど向いていないスキルだからな。
 中でも、『本来の姿よりも小さな姿に変身する』というのは……確かに、慣れてしまえば、魔力消費も(おさ)えられるのだが……『本来の姿よりも大きな姿に変身する』ことに比べて、技術的にはむしろ難しい魔法になる」

「そうなんだ。……ところで、『大きな姿』って、どれぐらいの大きさなの?」
「そう何倍にもなれる訳ではないぞ。せいぜい『小児(こども)が「将来の姿」を先取りして、大人の体格になれる』という程度のスキルだ」
「そう言えば、私、『オトナ変身』って言葉を聞いたことがあるんだけど?」
「ああ。正確には『大人モードへの変身魔法』だな。もちろん、多少の資質は必要だが、それは、さほど難しいスキルではない。ただ、基本的には『体格に応じて体力や魔力出力を底上げする』という魔法だからな。魔力消費も意外と多めで、一般に長時間は()たない。これも……時間に制限のある『試合』とかならば、まだしも……実際の戦闘には、あまり向いているとは言い(がた)いな」

 そんな会話の後、ザフィーラは先に部屋に戻ることにしました。
「あまり飲み過ぎるなよ。明日も仕事だからな」
「うん。この一本だけにしておくよ。て言うか、私が『母さん譲りの肝臓』の持ち主だってこと、ザフィーラもよく知ってるよね?」
「そう言えば、お前の母親も蟒蛇(うわばみ)だったな」
 何年か前の「地球での一件」(お花見の席でのレティ提督と桃子の飲み比べ)を思い出して声も無く笑いながら、ザフィーラは隊舎の屋上を(あと)にします。
 そして、なのはももう少しだけ月見酒を楽しんでから、寝室に戻ったのでした。

【以下、StrikerSの物語は、ほぼTVシリーズのとおりに展開します。つまり、翌7月には、ヴィヴィオが機動六課に保護され、9月には、いよいよ最終決戦が行なわれることとなります。】


 一方、クロノ提督はもう何年も前から犯罪結社〈闇の賢者たち〉の掃討作戦を進めていたのですが、まずは昨年のうちにその下部組織(テロ実行部隊)である〈炎の断罪者〉を殲滅し、この年の8月には、ついに〈管29ジルガーロ〉で〈闇の賢者たち〉の本体をも壊滅へと追い込みました。
(長らくこうした一連の案件に忙殺されていたせいで、クロノ自身は「機動六課」の活動にあまり深くは関与することができなかったのです。)
 最後の「基地殲滅戦」は熾烈(しれ
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