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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第162話
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の”身内の保護”でもなく、エレボニアに関する事でもないのに………」

二人の答えを聞いて片手で頭を抱えながら呆れた表情で呟いたリィンはアリサ達を見回して疲れた表情で指摘した。

「フッ、お前は俺達の事を見くびり過ぎだ。」

「並行世界の話とはいえ、あんな気になり過ぎる話を聞いておいて、僕達が動かない訳がないだろう?」

「並行世界のクロスベルはエレボニアに併合されたと聞く。ならば今から向かう黄昏を越えた後に起こっているクロスベルでの戦いにもエレボニアによる併合が何らかの形で関係しているのだから、我等も”エレボニアの第三の風”として並行世界のエレボニアの償いをするのが”筋”というものだ。」

「クロスベルの件に関する理由は無理矢理感があるかもしれないけど、それ以前にわたし達が動く”大義名分”が発生しているから文句は言わせないよ。」

リィンの指摘に対してユーシスは静かな笑みを浮かべ、マキアスは苦笑しながら、ラウラは静かな表情でそれぞれ答え、フィーは口元に笑みを浮かべて呟いた。



「クロスベルの件以外での皆さんが動く”大義名分”ですか?それは一体……」

「身内――――――短い間とはいえトールズの教員関係者だった並行世界のリィン達もそうだが、何よりも今でも”トールズにとって身内に当たる”リィン達も関わっているのだから、オレ達が動く大義名分として十分過ぎる。」

「二人の事だから大方トールズの退学届けが正式に受理されたから”トールズの身内じゃなくなった”なんてバカな考えをしていたのでしょうけど………クロウやジョルジュの件を考えれば、”トールズの絆”はその程度では切れない事はあんた達もわかっているでしょう?」

「ぁ……………」

「サラ教官……」

セレーネの疑問に答えたガイウスの答えと口元に笑みを浮かべて答えたサラの話を聞いたリィンは呆けた声を出し、セレーネは感動の表情を浮かべ

「フフッ、(わたくし)の場合は第三学生寮の管理人としてもそうですが、使い魔の一人として同行しなければならない事をお忘れではありませんか、”旦那様”♪」

「ちょ、ちょっと、シャロン!?」

「メイドのあんたへの態度を見ていたら、あんたとメイドの使い魔契約はベルフェゴールの暗示による強制契約であるという話も怪しくなってきたわね……」

からかいの表情を浮かべてリィンを見つめて声をかけたシャロンの言葉にその場にいる全員が冷や汗をかいている中アリサとセリーヌはジト目になってそれぞれシャロンとリィンに視線を向けて呟いた。



「ま、Z(こいつら)のしつこさと諦めの悪さを忘れていたお前が悪いって事だぜ、リィン。」

「アハハ、それはそうだけど、まさかクロウにそれを言われるなんてね。」

「そうだよね
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