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八条学園騒動記
第七百二十四話 ゴリラの素顔その十

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「実は猿は同性愛もだ」
「あるのですか」
「キリンもな」
 この生きものもというのだ。
「実はな」
「同性愛が存在しますか」
「そうなのだ」
「人間だけではないのですね」
「これがな」
 その実はというのだ。
「そうなのだ」
「それは知りませんでした」
「しかしだ」
「それもまた事実ですね」
「人間以外の生きものにも同性愛があることはな」
「左様ですか」
「そうしたことを知らずにだ」
 そのうえでというのだ。
「同性愛について言ってもな」
「意味がないですね」
「そうなのだ」 
 これがというのだ。
「実はな」
「同性愛は基本イスラムの戒律で禁じられているサハラ以外は」
 どうかとだ、上等兵は答えた。
「あまりです」
「否定されていないな」
「特に連合では」
「そうだ、この国では至ってだ」
「普通ですね」
「ユダヤ教徒でもないとだ」
 ユダヤ教ではこの時代でも同性愛は強く否定されている、流石に罪に問われはしないが否定されていることは事実だ。
「普通のことだ」
「そうなっていますね」
「同性愛はな」
 大尉はさらに話した。
「私にその趣味はないが」
「私もです」
「しかし否定するものか」
「それは違いますね」
「そうだ」 
 全くというのだ。
「今話している通りにな」
「他の生きものにもあるので」
「自分が趣味でないならだ」
 それならというのだ。
「それで終わりだ」
「そうすべきものですね」
「だからな」
「正しい知識を備えることですね」
「生きものについてもな」 
 こちらでもというのだ。
「そうすることだ」
「そうですか」
「そしてだ」
 さらに言うのだった。
「認めることだ」
「同性愛も」
「私はそう考えている」
「左様ですか」
「ただな」
 ここでだった。
 大尉は微妙な顔になってだ、こうも言ったのだった。
「連合では腐女子がいるな」
「そうしたことが大好きな」
「あらゆる作品でカップリングまでしてな」
 男性キャラ同士でだ。
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