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神々の塔
第四十三話 新選組その十一

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「別段だ」
「争うことはないですか」
「そうだ、そしてこの塔でもな」
「一柱ずつですね」
「相手をする、それでいいな」
「はい、お願いします」
 綾乃もそれならと応えた。
「これから」
「では参る」
 背の高い整った男も来た。
「これよりな」
「あっ、土方さんですね」
「土方歳三だ」
 彼もまた綾乃に答えて名乗った。
「私も同じだ」
「一柱ずつですね」
「相手をする、天然理心流の剣を見るのだ」
「その剣で戦われるんですね」
「私と近藤さん、総司はな」
 彼等はというのだ。
「そうする、ではな」
「これよりですね」
「戦おう」
 こう話してだった。
 一行は新選組との勝負に入った、そしてだった。
 隊士達と戦い次々と倒すが沖田総司との勝負の時だった。
 彼の三段突きの凄まじさにだ、攻撃を紙一重でかわし続けたアレンカールは冷や汗をかきながら言った。
「いや、危なかったわ」
「あれが伝説の三段突きか」
 中里も見て驚いている。
「凄いな」
「ええ、かわすだけでね」
「精一杯やな」
「若し受けたら」
 一撃でもというのだ。
「ほんまね」
「終わりやな」
「そやったわ」
 こう言うのだった。
「確実にね」
「そやな、これはな」
「もう一撃でもね」
「受ける訳にはいかんな」
「他の人もそやったけど」
「新選組の人等の一撃はちゃうわ」
「一撃必殺よ」
 まさにというのだ。
「ほんまにね」
「そやな」
「そやからや」
 芥川が言ってきた。
「ここは術でこっちの素早さを目一杯上げるんや」
「そうして敵の攻撃をかわすんやな」
「そして敵の素早さはな」 
 こちらはというと。
「少しずつでもな」
「下げるな」
「やっぱり術でな」
「そうするんやな」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「攻撃にな」
「当たらん様にするんやな」
「新鮮組は相手を殺す剣や」
 紛れもなくというのだ。
「そこに奇麗ごとはない」
「武装警察だけあってやな」
「そや」 
 こう中里に話すのだった。
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