第百三話 堕ちない幸せその八
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「よかったみたいだし」
「だから何が偉いのか」
「わからないよね」
留奈に顔を向けて問い返した。
「ちょっと以上に」
「そうよね」
「けれどね」
それがというのだ。
「この人長男さんで」
「三人兄弟のだったかしら」
「お母さんがこれまた変な人で」
それでというのだ。
「下の息子さんお二人はほったらかしで」
「育児放棄ね」
「一緒に住んでたご主人の一番上のお姉さんに預けて」
下の息子二人はというのだ。
「その人だけ可愛がって甘やかして」
「それでなのね」
「長男だからってそうされて」
甘やかされてというのだ。
「大した高校も行ってない、大学行ってなくて」
「学歴なくて」
「資格ない、立場ない、財産ない。お仕事ない」
「何もないしね」
「人望もお友達もなくて家族もなくしたけれど」
それでもというのだ。
「プライドだけはね」
「あって」
「それでね」
「自分がこの世でなのね」
「一番偉いと勘違いして」
そうしてというのだ。
「自分はその勘違いに気付かないで」
「そう思い込んで」
「やっていきたかったから」
だからだというのだ。
「自分が偉いことを否定する様な」
「天理教を否定していたんじゃないかな」
「天理教って人は皆同じっていうしね」
留奈はここでこのことを言った、この世は一列皆兄弟だと言って人間は誰氏も同じだと説いているのだ。
「そんな教えだとね」
「自分は偉いって思いこんでいる人には」
「凄く嫌な筈だよ」
「それでそう言ってたのかしら」
「そして世の中こんな人実は偉いどころか」
自分自身はそう思い込んでいてもというのだ。
「実はね」
「偉いどころかね」
「物凄くレベルが低くて」
「餓鬼よね」
「もう周りを見れば」
そうすればというのだ。
「その人より人間として上、偉い人なんてね」
「殆どよね」
「餓鬼になってるのに」
自分自身はというのだ。
「それがね」
「周りは立派な人達で」
「しかもどんどんね」
「よくなっていくのね」
「その人だけがね」
これがというのだ。
「餓鬼のままだから」
「僻んで言うのね」
「何でも実は嫉妬心が強くて」
そしてというのだ。
「僻む気持ちもね」
「強い人なの」
「そうらしいから」
だからだというのだ。
「その人はね」
「天理教の悪口言ってたのね」
「どうでもいい様なことをね」
他の人から見ればだ。
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