第十二話〜時勢は混沌を帯びて〜
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く揚州の支配が実現する」
本来ならば高笑いの一つでもしたかったのだろうが、それを押し殺し、くぐもった笑いで済ませる袁遺。
「この度の策が成った暁には…」
「えぇ、もちろんですとも。約定を違えることはないですよ」
「………言質はとりました。くれぐれもお間違いの無きよう」
それだけ言い残すと、男は部屋を退出する。残った袁遺はその背中を見届け、しばらくするとつぶやいた。
「………むざむざ虎を野に放つなど有り得ぬだろうに」
その声音はあくまでも他者を蔑み、見下していた。
しかし、一月と経たないうちに彼のたくらみは一時的な中断を余儀なくされることとなる。
漢王朝の権威は完全に失墜し
各地の群雄が大陸の覇を競う
そのきっかけとなった出来事
『反董卓連合』結成の檄文来たれり。
時代の流れは眼に見えて激しくなった。
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