第百二話 自然環境もその七
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「それならな」
「それで幸せね」
「そうだよ、自然環境が驚異少なくて快適ならな」
「それだけで違うわね」
「幸せだよ、ただ大阪は」
ここで越智は眉を曇らせてこうも言った。
「まだ暑いな」
「もうちょっとしたら涼しくなると思うわ」
「そうだけれどな」
「今はまだ暑いわね」
「冬はあったかいけれどな」
「夏は暑いわね」
「そうだよな、あと京都もな」
この街の話もした。
「夏暑いからな」
「あそこは盆地でしょ」
富美子は京都の地形の話をした、山に囲まれその中の平野の部分に京都の街がある。理想的と言っていい形の盆地である。
「だからね」
「夏暑いな」
「それで冬は寒いのよ」
「あそこはそうだな」
「神戸は夏涼しくて冬寒いけれど」
「京都は両方だな」
「何でも春と秋は凄しやすくて」
そしてというのだ。
「夏と冬はね」
「そうだな」
「夏は熱気が籠ってね」
山に囲まれた中でだ。
「冬は冷気がよ」
「それぞれそうなるな」
「だからね」
「夏と冬はそうか」
「もう昔からで」
それこそ平安京が築かれてからのことだ。
「仕方ないことよ」
「京都はか」
「あそこはね」
「京都でなくてよかったか」
越智はここでこう考えた。
「そうか」
「大阪よりもよ」
「京都は暑いか」
「そうかもね」
盆地で熱気が籠ってというのだ。
「あそこは」
「そうか、じゃあな」
「それじゃあ?」
「地下行くか」
梅田のそこにというのだ。
「そうしたら日光ないしな」
「冷房も効いてるわね」
「全体がな」
「並んでるお店の冷房からね」
「だからな」
それでというのだ。
「これからな」
「涼しいから」
「行こうな」
「そうね、地下があるのもいいわよね」
富美子はしみじみとした口調になって応えた。
「大阪は梅田と難波がね」
「地下街あるからな」
「そこに入れば」
「夏でも涼しいよな」
「冬は暖かいしね」
夏とは逆にというのだ。
「しかも道覚えたら近道出来るし」
「雨風もないだろ」
「最高の場所よね」
「考えてみたらな」
「自然じゃないけれど」
それでもというのだった。
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