暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十五部第二章 日本大使館その四十一

[8]前話 [2]次話
「ああした毒はね」
「ですが河豚の毒は」
「熱を通しても意味はないし」
「勿論香辛料を使っても」
 そうしてもというのだ。
「それでもです」
「変わらないわね」
「はい、他にも迷信がありますね」
 河豚の毒のそれはというのだ。
「どうも」
「何かとね」
「あたれば首から下を埋めるものも」
「一晩の間ね」
「あれもね」
 この話もというのだ。
「迷信よ」
「それで河豚の毒は消えませんね」
「今は解毒剤があるけれど」
 河豚の毒であるテトロドキシンのそれがだ。
「それでもね」
「それでは消えないですね」
「そうしても死ぬと思うわ」
「そうですね」
「ええ、あと私達は肝を食べていないけれど」
「肝、肝臓の毒は有名ですね」
 河豚のそれはというのだ。
「非常に」
「ええ、その毒にあたって」
 そうしてというのだ。
「どれだけの人が亡くなったか」
「わからないですね」
「果たしてね」
 まさにというのだ。
「それ位だったわ」
「左様でしたね」
「そう思うと迷信はね」
「危険なものですね」
「それで命を落とすこともあるわ」
 迷信、それを信じてだ。
「そうなることもね」
「ありますね」
「だから正しい知識は必要よ」
「全く以て」
「そう思うわ、まあ今食べている河豚に毒があれば」
 カバリエは冗談も入れて話した。
「その時はね」
「私達は解毒剤のお世話ですね」
「そうなるわ」
 その時はというのだ。
「間違いなくね」
「そうですね」
「ええ、それでもね」
「それでもといいますと」
「やはり河豚は美味しいわね」
 その味は素直に褒め称えた。
「毒があっても」
「この美味しさならですね」
「毒があっても食べ続けられた訳よ」
 それは当然だったというのだ。
「本当にね」
「これだけの味なら」
「その価値はあるとも思うわ」
「命懸けで食べるだけのものがですね」
「あるわ、けれど毒があるから」
 だからだというのだ。
「連合では国家元首はね」
「食べない方がいいとされていますね」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「特に日本の皇室では」
「日本のお料理で有名でも」
「絶対にね」
 それこそというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ