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夢幻水滸伝
第三百二十一話 北太平洋の中心その十

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「やっぱりな」
「科学者のあの方ですか」
「マサチューセッツ州におられる」
「星の方でも屈指の科学の知識と能力を備えておられる」
「あいつの分野や、そやけどな」
「我々もですね」
「研究していき」
「そうしてですね」
「開発してな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「大量生産に入り」
「普及させるのですね」
「ラジオの様に」
「将来はな、それも白黒やが」
 現時点ではというのだ。
「それをな」
「カラーですか」
「そちらにしますか」
「将来は」
「そうするで、それもすぐにな」
 時間をかけてではなくというのだ。
「そうしたい、映画もな」
「カラーですか」
「そちらにしていきますか」
「将来は」
「白黒とカラーやと全くちゃう」
 観る方にとってはとだ、トウェインは起きた世界で自分が観てきたその違いについて官吏達に話した。
「同じもんでもな」
「色がわかる」
「それだけで、ですね」
「全く違うのですね」
「この世界人は誰でも色がわかるな」
 トウェインはここでこのことを話した。
「皆同じものを見てるな」
「はい、種族に関わらず」
「人は色がわかります」
「見えるものは同じです」
「そやな、しかし哺乳類はな」 
 人減やエルフ、猿人やコボルトが属する彼等はというのだ。
「実は人と猿以外は色わからんやろ」
「そうなのですよね」
「犬や猫は色がわかりません」
「犬人や猫人は色がわかりますが」
「人に進化する中でそうなりましたが」
「それはそれで進化らしいけどな」
 色が識別出来ないということもだ、進化の在り方は一つではないということか殆どの哺乳類はそうであるのだ。
「人としてはやろ」
「はい、色がわかるので」
「何かと便利です」れ
「やはり」
「鳥は人以上に色がわかるらしいけれどな」
 人に見えない色が見えるのだ、彼等は。
「しかし鳥人はな」
「同じですね」
「調べた結果」
「やはり人が見える色を見ていますね」
「鳥人も」
「そうした違いもあるけどな、やっぱり色がわかることはな」
 それはというのだった。
「それだけでええからな」
「テレビが普及して」
「それからですね」
「すぐにカラーになる様にしますね」
「そうしていきたい、こっちの世界の技術でな」
 それを用いてというのだ。
「そうしていきたいわ」
「そうですか、そうしたこともお考えとは」
「テレビの普及だけでなく」
「カラーもお考えとは」
「素晴らしいです」
「起きた世界ではそやからな」 
 だからだとだ、トウェインは官吏達に笑って答えた。
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