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夢幻水滸伝
第三百二十一話 北太平洋の中心その九

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 トウェインは事務仕事に戻ると即座にそのサインをした、死刑は翌日行われた。
 その報を聞いてだ、トウェインは笑って言った。
「今丁度処刑が行われてるな」
「全員ゆっくりと身体を削ぎ落されていっています」
「目をくり抜かれ髪の毛も皮ごと抜かれています」
「その都度泣き喚いています」
「そうなっています」
「それでええ、悪党にかける情は無用や」
 他の仕事のサインをしつつ言った。
「もうどんどんや」
「そうした悪党はですね」
「捕まえ裁判にかけ」
「そして罪が明らかならですね」
「その様にしてこの世から消し去りますね」
「そうしてく、悪人を始末せんでや」
 その様にしなくてはと言うのだった。
「世の中は治まらん」
「悪人を一人でも減らす」
「そしてその有様を人々に見せる」
「悪人はこうなると」
「そや、そうすれば悪事を犯す奴も減るしな」
 ただ悪人が成敗されるだけでなくというのだ。
「悪事自体も減る、世の中報いも知らんとな」
「駄目ですね」
「治まりませんね」
「そうでないと」
「それでや」
 そうしたものだからこそとだ、トウェインは自分の前にいる官吏達に話した。彼等は書類を持って来たりサインを終えた書類を手にしたりしている。
「わいもな」
「その様にされていますね」
「悪人には容赦しない政を行われていますね」
「旗揚げ以来」
「善人が楽しく暮らせる世の中にせんとな」  
 このことも言うのだった。
「その為にはや」
「こうしたことも必要ですね」
「悪人を容赦なく罰することも」
「そのことも」
「そや」
 まさにというのだ。
「これからもそうしてくで、それと今電気を街や村に通していってるが」
「そしてラジオもですね」
「普及していっていますね」
「それぞれの家庭に」
「これをな」
 その電気のことをさらに言うのだった。
「今以上にな」
「進めていきますね」
「さらに」
「勢力圏全体において」
「電話もそうしてな、それでな」 
 トウェインはその目の光を強くさせてこうも言った。
「今開発中のテレビもな」
「あちらもですか」
「普及する様にしますか」
「各家庭に」
「視ることも大事や」
 そうすることもというのだ。
「聞いて話す、それにや」
「視る」
「それも大事ですか」
「人にとっては」
「そや、映画もあるけどな」
 この世界にも存在している、産業革命からある程度発展した位の一定の文明レベルにある地域では映画館もあり多くの者が楽しんでいる。
「それでもな」
「テレビもですね」
「普及させる」
「今後は」
「より開発してな、まあそれはボームの得意分野やな」
 ここで彼のことを思い出した。
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