第百二十三話 甘いものその七
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「恋愛してるとね」
「相手の人の好みが出て」
「言われたり影響受けてね」
「相手の人に合わせて」
「自分もそれがいいと思える様になってよ」
相手が言ってというのだ。
「それでね」
「変わるのね」
「そうよ、だから咲ちゃんもひょっとしたら」
愛は笑って咲に話した、愛の部屋の中でくつろぎつつ冷たい紅茶も出して二人でそちらも飲みつつ話している。
「そうね」
「なるかも知れないのね」
「例えば金髪ガングロとか」
「私が?」
「それでお臍も生足も全開で」
そうなってというのだ。
「タトゥー入れたりとか」
「そうしたファッションって」
ない、絶対にないとだ。咲は顔で否定しつつ愛に応えた。
「もうドキュンっていうか」
「そっちの世界ね」
「私そうした世界嫌いだし」
「そんなファッションもね」
「嫌ヨ、そうしたファッションよりも」
咲は自分の好みのそれの話もした。
「きりっとした制服の方がね」
「好きなの」
「例えば」
近藤のことを意識して話した。
「自衛官とかお巡りさんとか」
「ああした人達の制服ね」
「海上自衛隊の白い詰襟とかね」
「ああ、帝国海軍でもあった」
「ああいうの最高でしょ」
「咲ちゃんはきりっとした方がいいのね」
「滅茶苦茶格好良くない?」
従姉に確認する様に問うた。
「スーツとかタキシードとか」
「それはね、私も半グレのファッションよりもね」
「制服の方がいいわよね」
「私はパイロットの服が好きよ」
「あの人達も制服だから」
「船員さんとかね」
こうした人達の名前も出した。
「セーラー服も制帽もね」
「お姉ちゃんもそういうの好きなのね」
「一番好きなのはスーツとかタキシードだけれど」
「スーツね」
「ネクタイ締めてね」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「きりっとしてるのが」
「好きよ、ネクタイ好きなのよ」
愛は真剣な顔で述べた。
「作業服もいいけれどね」
「お仕事する時の」
「つなぎとかのね」
「ああ、あれね」
「そう、ああいうの着てる人ってね」
ここでも真剣な顔で述べた。
「それだけでね」
「憧れるのね」
「そうなのよ、恰好いいでしょ」
「作業服もいいわね」
咲も否定しなかった。
「工場とかで汗流して働いてす」
「そんな風でね」
「いいわね」
「やっぱり真面目が一番ってことね」
「ファッションも」
「そうね、何かそこ一緒ね」
愛はまた笑って言った。
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