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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第177話:雪解けの輝き
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てしまった。

「あ、これってッ!?」
「しまったッ!?」

「これはッ!?」
「何ッ!?」

 奏とマリア、そして翼と調はそれぞれ亜空間へと消えてしまった。それは以前も苦戦を強いられた、攻撃力は無いがその代わりアルカノイズを強化する亜空間に敵を引き摺り込む特殊なアルカノイズの能力であった。

 あっという間に分断され、特に調と引き離された切歌は動揺を隠せなかった。

「調ッ!? 調ぇぇぇぇッ!?」

「うふッ♪ 紅刃シュルシャガナと、碧刃イガリマのユニゾン。プレラーティが身をもって教えてくれたの。気を付けるべきはこの2人って」

 どうやらカリオストロは適当に装者達を分断した訳ではなく、意図して調と切歌を切り離しに掛かったらしい。それに加えて奏も亜空間に放り込まれた。これでは仮に颯人が合流してきたとしても大きな爆発力は望めない。なかなか強かな性格をしているようだ。仲間の敗因からこちらの戦力を分析してくるとは。
 しかしどうやらカリオストロは、透とクリスのコンビネーションを知らないらしい。何せパヴァリアと本格的にぶつかり合う頃には、既に透とクリスは仲違いして連携どころの話では無かったのだから仕方がない。

 だが今は違う。共に本当の意味で歩み寄った2人は、以前にも増して心が通じ合っている。今ならどんな奴が相手でも負ける気はしなかった。

「へっ! そいつはどうかな?」
「な〜に?」
「透、アイツに教えてやろうぜッ! アタシと透の力をなッ!」

「切歌ちゃん、今は……!」
「分かってるデスッ! あの錬金術師に目に物見せて、調を助けるデスよッ!」
「うんッ! ここが特訓の成果の見せ所だよッ!」

 透とクリス、そして響と切歌のコンビが同時にカリオストロに攻撃を仕掛けようとした。2人ずつ二方向から突撃し、挟み撃ちにする形でカリオストロから逃げ場を奪って飛び掛かる。

 その時だ、新たな乱入者が現れたのは。

「ぬぁぁぁぁぁぁッ!」
「ッ!」

 突如雄叫びと共に飛来したのは、どこからやって来たのかレギオンファントムであった。装者達の意識が完全にカリオストロに向いているところを狙っての奇襲。それにいち早く気付いた透は、咄嗟にカリヴァイオリンをそちらに構える。同時に彼は心の中で叫んでクリスに警告する。
 それが届いたクリスは、カリオストロへの攻撃を中断し振り返って透が攻撃を受け止めたレギオンファントムに至近距離からのボウガンによる射撃をお見舞いした。

「ちょせぇッ!」
「ぬぉッ!?」

 受け止められただけでなく反撃まで受けた事に、レギオンファントムは一度大きく距離を取る。そして、体勢を立て直した奴は自分を睨んでくるクリスに歓喜し身を震わせた。

「お、おぉぉぉぉ……! 美しい…
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