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おぢばにおかえり
第七十七話 おみちの本その二十三

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「本当に」
「そうですか」
「だから安心していいよ」
「それじゃあこれからもいさんでいきます」
「そうしたらきっと気付くからね」
 次郎さんも私を見ました。
「絶対に」
「だから今はお仕込みですね」
「その時期だよ」
「じゃあそうしていきます」
「是非ね、しかしね」
 ここでまた私を見てです、次郎さんは言われました。
「千里ちゃんは同じ年頃の娘達よりも人生経験あるけれどね」
「そうですか?」

「色々な人と会って寮にも入って」
 高校に入学してからというのです。
「それで今も詰所でひのきしんさせてもらいながら大学に通ってるね」
「だからですか」
「かなり充実してるね」
「そうですね」
 言われてみるとです。
「特に高校に入学してから」
「朝起きてから寝るまで何かとあるね」
「本当に」
 思えばです。
「高校時代は起きてお掃除のひのきしんで」
「朝ご飯食べて参拝して登校してね」
「学校授業受けて部活して」
「寮でもまたひのきしんさせてもらってね」
「予習復習もして」
 そうしてです。
「お風呂も入ってお洗濯もしてね」
「毎日そうだったね」
「そうでした、今もです」
 大学に入学してもです。
「何かとです」
「あるね」
「はい、本当に」
「その経験がいいんだよ」
「人生の勉強になるんですね」
「そうだよ、阿波野君がいる布教所の仰木さんなんかね」
「あの人は有名ですね」
 奥華でもです。
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