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夢幻水滸伝
第三百二十一話 北太平洋の中心その一
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                第三百二十一話  北太平洋の中心
 トウェインは自分達の勢力であるカルフォルニア州の北にあるオレゴン州への勢力拡大を決めただけでなく。
 海の彼方にあるハワイ州の掌握も決定した、そうして即座にオレゴン州の街や村に降伏を促す使者を送り。
「ハワイ州にもな」
「進出しますね」
「これからは」
 昼食の場で話す彼に食事を共にするロサンザルスの市長それにバーバリアンの中年男で前に彼に敗れ降ったサンフランシスコの市長が応えた。今日のメニューは羊の胸肉を焼いたものにトマトと胡瓜とブロッコリーのサラダにコーンポタージュ、それに鮪のソテーである。
「オレゴン州だけでなく」
「そちらにもですね」
「そしてな」 
 そのうえでとだ、トウェインは羊肉マトンのそれを食べつつ応えた。
「勢力を一気に拡大するで」
「ハワイ州までとは」
 サンフランシスコの市長は唸って言った。
「思いませんでした」
「オレゴンは予想してたな」
「はい、そちらは」
「それだけやないわ」
「ハワイ州もですね」
「あの州を掌握出来たらな」
 そのハワイ州をというのだ。
「ただ領土や民が入るだけやない」
「戦略上の要地ですね」
「あそこに艦隊を置いたらな」
 そうすればというのだ。
「北太平洋全体に睨みを利かせられてな」
「安全な貿易が出来ますね」
「そして貿易の利益をな」
 それをというのだ。
「得られる」
「だからですね」
「あの州をな」
 是非にというのだ。
「掌握する」
「ここで、ですね」
「そや、今のうちにな」
「貿易の利益ですね」
 今度はロサンゼルスの市長が言ってきた、サラダを食べつつそうした。
「重要なのは」
「カルフォルニアはそっちの利益も凄いやろ」
「太平洋全体と貿易をしていて」
「それでや」
「ハワイ州にもですね」
「着目したんや」
 トウェインはロサンゼルスの市長に話した。
「わいもな」
「そうなのですね」
「ハワイ州は貿易の中継地点でもある」 
「掌握したら戦略上の要地であるだけでなく」
「あの州を掌握したら中継地の利益をな」
 まさにそれをというのだ。
「得られるさかいな」
「掌握しますね」
「あそこはアメリカの中でも結構独特でな」
 そうした州でというのだ。
「市民だけやないな」
「まだ部族といいますか」
 サンフランシスコの市長が鮪のソテーを食べながら言ってきた。
「南洋の文化圏であるので」
「その社会になってるな」
「そうした部分もあります」
「そこも考慮してな」 
 そうしてとだ、トウェインはサンフランシスコの市長に話した。
「そしてな」
「そのうえで、ですね」
「州の街や村に降る様に使者を送ってな」
 ハワイ州の
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