第百二十三話 甘いものその三
[8]前話 [2]次話
「終わったことはね」
「どうでもいいって人達なの」
「だからね」
それでというのだ。
「もう終わったことだから」
「例え最下位しても」
「何でもないわ、それに付き合ってる間お互い浮気もね」
「なかったの」
「そのことよかったって」
その様にというのだ。
「思ってるわ」
「浮気なかったの」
「私しなかったし」
「相手の人達も」
「ええ、二人共ね」
中学時代の彼も高校時代のというのだ。
「少なくとも私の知る限りだとね」
「浮気してなかったの」
「今は聞いてないわ、浮気なんかしたら大変よ」
その時はというのだ。
「修羅場になるから」
「よく聞くわね」
「そうなるから」
「お姉ちゃんはなかったの」
「なかったけれど見たわよ」
その修羅場をというのだ。
「お友達がね」
「浮気があったの」
「彼氏がしてね」
そしてというのだ。
「その娘怒って」
「修羅場ね」
「もう怒り狂ってね」
その娘がというのだ。
「ひっぱたく、引っ掻く、蹴り飛ばす」
「そんな風だったの」
「猛獣みたいだったわ」
「そうだったの」
「いや、彼氏さんボロボロになったわ」
「浮気したとはいえそれはね」
「って思うでしょ、咲ちゃんなら」
愛は従妹に笑って返した。
「けれどね」
「そうなることがなの」
「浮気をしたらね」
その時はというのだ。
「結婚してたらもっと酷いから」
「離婚とか裁判とか慰謝料とか」
「修羅場のうえでね」
それに加えてというのだ。
「そうなるから」
「だからなのね」
「まだね」
「ましなのね」
「この場合はね、それでボロボロになって」
その彼氏がというのだ。
「別れたのよ」
「そうなったのね」
「それで私その現場見てね」
それでというのだ。
「前からよくないって思ってたけれど浮気はね」
「よくないって思ったのね」
「そうなの」
「その目で見て」
「それでね、ただ咲ちゃんも浮気嫌いでしょ」
「ほら、愛人さんいる人とか」
咲は愛に言われて眉を顰めさせて答えた。
「そうした人見るとね」
「嫌になるの」
「昔はよかったかも知れないけれどね」
「今だとアウトだしね」
「愛人さん、二号さんとかお妾さんとかいる人って」
「咲ちゃんは嫌で」
「そうなの、女の人でもね」
同性であってもというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ