第四十二話 血に酔い痴れる女神その三
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「それが出来ないと」
「ほんまよ」
「それだけ命の危機がありましたね」
「この世界魂だけあったら」
「死ぬ運命でないならですね」
「復活出来るけど」
術や道具でというのだ。
「けどね」
「やはり助かるならです」
「それに越したことないわ」
こうケツアルコアトルに言うのだった。
「ほんまね」
「そうですね」
「そやからね」
それ故にと言うのだった。
「ほんまね」
「異種族間で輸血出来ることは」
「神霊さん達の配剤よ」
「そう言うまでのことですね」
「そう思うわ、血のことを見ても」
それでもというのだ。
「神霊さん達の存在をね」
「感じますね」
「人の力って何でもないもよ」
アレンカールはこうも言った。
「ほんまね」
「それな。自分の力だけで生きてくって言っても」
シェリルも言ってきた、天蛇の背から。
「限度があるわ」
「人は、ですね」
「そんなこと言うてる奴程アホやったりな」
そう言われる様な輩だったりというのだ。
「するわ。頭お花畑の」
「どうにもならない」
「そんな奴やったりや」
「しますか」
「しかし世の中よく見ればな」
そうすると、というのだ。
「血のことでもわかる」
「神霊は存在する」
「起きた世界でもな」
この世界程そうした存在が認識しにくい世界でもとだ、シェリルはそちらの世界のことを思いつつ語った。
「それでもな」
「存在していますね」
「それを感じることなく」
それでというのだ。
「生きてもな」
「駄目ですね」
「それでそうした奴こそな」
まさにというのだ。
「アホやったりする」
「そうであると」
「一人で生きてもな」
自分の力を頼ってもというのだ。
「間違えるわ」
「そうなりますか」
「そや」
まさにというのだ。
「そうなるわ、人は弱いもんやさかいな」
「自分の力だけではですね」
「限度がある、そしてアホ程な」
こう言っていい輩程というのだ。
「自分のことがわかってへんでな」
「能力をですね」
「自分のな。それでや」
「過ってしまいますね」
「そうなるわ、例えばおかしな宗教団体の教祖さんみたいなのを褒め称えたりな」
「無神論者でもですか」
「例えや。詐欺師をや」
そうした輩をというのだ。
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