【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第1章】無印とA'sの補完、および、後日譚。
【第10節】キャラ設定1: ニドルス・ラッカード。(後編)
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そして、マグゼレナは(少なくとも軍事的には)ミッドやヴァイゼンなどとは比較の対象にすらならないほどの小国です。貴重なロストロギアを、わざわざマグゼレナなどで消費するべき理由は何もありません。
実際、停戦に向けた秘密会談の席でも、四世界の全権大使たちは口を揃えて、『その悲劇には、我々は一切関与していない。いくら戦勝国でも、このような事実無根の言いがかりは決して許されるものでは無い』と激しく反論して来ます。
結局のところ、マグゼレナ政府も公式には『ディオステラの悲劇は、何者かが何らかのロストロギアを「間違って」暴走させてしまった事故である』と結論せざるを得ませんでした。
こうして〈統合戦争〉が終結し、旧暦540年に「新暦の時代」が幕を開けると、ほんの何十年か前までは〈時空管理局〉をバカにしていた諸世界も、多くがこぞって「管理局システムへの参入」を希望するようになりました。
そして、同じ頃に、BU式駆動炉の普及によって「大航海時代」が始まった訳ですが、それからカラバス連合との「三年戦争」を経て、その時代がおよそ四半世紀をもって終了した頃には、管理世界の数はすでに60個を超えていました。
しかし、新暦20年代や30年代のうちは、管理局の次元航行部隊が保有する艦船の数もまだ決して充分なものではなかったため、中央領域の外側はまだ、御世辞にも『治安が良い』とは言えない状況でした。
特に、次元世界の「南方の辺境領域」は、歴史的に「ベルカ文化」の影響を受けたことが一度も無い、管理局にとっては全くの「異質な文化圏」です。そこに分布する100個あまりの有人世界の大半は、中央領域の人々とは似ても似つかない宗教意識を持ち、その後も長らく、管理局システムへの参入を積極的に拒み続けました。
ニドルス・ラッカードが、執務官を経て次元航行部隊の艦長となったのは、まさにそういう時代の出来事だったのです。
新暦31年の11月、とある大きな事件を解決した後の「私的なお祝いの席」で、ニドルス執務官(21歳)は補佐官のジェルディスとともに、クレスト艦長(33歳)から改めて彼の妹マリッサ・ハラオウン(19歳)を紹介されました。
場所は、かなり高級なレストランの個室です。
少し酒が入ると、クレストは順々に次のようなことをニドルスに語りました。
まず、自分は三年戦争の終結後、新暦22年に24歳で艦長になったこと。
その直後に両親が事故で死亡し、自分と妹はこの世で二人きりの身内になってしまったのだが、妹のマリッサは当時まだ10歳で、生まれつき少しばかり体質が虚弱だったこと。
翌23年に慌ててルシアと結婚したのも、幾許かは妹の世話を頼むためであり、妻には今も本当に感謝していること。
その後は、マリッサも人並み程度に
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