【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第1章】無印とA'sの補完、および、後日譚。
【第10節】キャラ設定1: ニドルス・ラッカード。(後編)
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方の四世界同盟」だけは『我々には質量兵器やロストロギアを保有し、必要に応じて使用する権利がある』と主張して、なおも管理局との〈統合戦争〉を続けていましたが、実のところ、『もはや劣勢を挽回することは絶望的』という状況でした。
それでも、『戦後の「自分たちの世界」の外交的な立場』というものを考えると、このまま一方的に負けてしまう訳にもいきません。
『多少なりとも反撃し、敵に一定の損害を与えてから停戦に持ち込んだ方が良いはずだ』
少なくとも「四世界の首脳陣」らはそう考えて、辛抱強く反撃の機会を窺い続けました。
しかし、旧暦520年代になると、長らく中立を保ち続けて来た〈イラクリオン〉と〈ラシティ〉が相次いで管理局システムへの参加を表明し、旧暦531年には実際に〈第17管理世界〉および〈第18管理世界〉と認定されました。
そして、それを契機として、南方の四世界は『もはや、これまで』とばかりに、『勝てないまでも、せめて一矢報いよう』と、いささか無理のある「最終計画」を実行に移したのでした。
ミッドの旧暦で言う536年、四世界の合同艦隊は、まずモザヴァディーメを強襲し、半数はそこからさらにフォルスへと進攻しました。
結果としては、この進攻作戦は「期待されていたほどの戦果」を挙げることができず、事実上の「失敗」に終わったのですが……。
ちょうど同じ頃、マグゼレナでは、『首都ディオステラのほぼ全域が一夜にして炎に呑まれ、何百万もの住民が一斉に焼き殺されて、都市インフラも崩壊する』という「完全に原因不明」の大事件が起きました。
これが、いわゆる〈ディオステラの悲劇〉です。
仮にも「戦時中」の出来事だったので、マグゼレナ政府も当然ながら、当初はこれを「四世界同盟の卑劣な奇襲攻撃」と受け止めたのですが、実際には、そんな証拠は全くありませんでした。いや、そもそも「その時期に、四世界同盟軍の艦船がマグゼレナにまで来た形跡」それ自体が無いのです。
そこで、次には、マグゼレナ政府は『何らかのロストロギアを使った、工作員による自爆テロの類だったのではないか』と主張しましたが、これもまた、根拠は特にありませんでした。
さらに言えば、当時の四世界同盟の立場から考えると、もし本当にそんな「殺傷力の高いロストロギア」を持っていたのなら、もっと別の世界で使っていたはずなのです。
実際、シガルディスの陥落後、ほぼ20年に亘って、同盟軍の工作員はミッドやヴァイゼンで断続的に爆破テロを繰り返しましたが、それらはいずれも、軍事施設に対する破壊活動であって、人的被害は最大でも百人未満の、いわゆる「中規模」のテロ行為でしかありませんでした
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