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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第1章】無印とA'sの補完、および、後日譚。
【第10節】キャラ設定1: ニドルス・ラッカード。(後編)
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でいたため、形式的には、これによって「クローベル本家」は断絶となります。
 しかし、実質的には、ミゼットの弟(妻とともに死亡済み)の長子(45歳、リアンナの実兄)が分家筋として一族の財産や権益を継承しました。
 ミゼット(72歳)は、事前にそれらの相続権を放棄しており、その甥とも『ごく疎遠な間柄』となっていたので、彼女自身はもう『事実上、天涯孤独の身の上になった』と言っても過言では無い状況でした。

 そして、翌52年の3月、ミゼットたち三人は「引責辞任」も同然に現役を引退し、〈三元老〉となりました。
()しくも、同年の1月にミゼットの夫の「30回忌・祀り上げ」が終わった直後のことです。)
 同年の11月には、ニドルスの両親もまた30回忌で祀り上げとなりました。

 さらに、新暦54年の11月にクライドまでもが28歳で殉職した後、翌55年の1月に、ニドルス(45歳)はリンディ(28歳)から「あの日の約束」のとおりに頼られて、クライドの一子クロノ(4歳)を預かりました。
 そして、クロノが10歳で入局するまでの6年余、ニドルスはジェルディスやリゼル(16歳)とともに、この「亡き妻の孫甥(まごおい)」をガンガンと鍛え上げてゆくことになります。
【なお、翌56年には、かつてニドルスの艦で機関長を務めていたガルス・ディグドーラ(32歳)が三等海佐に昇進し、新たに某艦の艦長となりました。この人物は72年に48歳で、クロノ(21歳)と「同期の」提督となります。】


 さて、ニドルスは、個人的には「生涯、(いち)艦長」でいたかったのですが、クロノが10歳で無事に入局した後、翌62年の春には、とうとう断り切れなくなって、52歳で遅まきながら提督となりました。
(背景には、元老ミゼットからの強い推薦(すいせん)があったようです。)
 そして、翌63年の春には、娘のリゼルが24歳で艦長に、また、クロノはわずか12歳で執務官になりました。
 また、65年の6月には、ニドルスはリンディらとともに、義兄クレストを30回忌で祀り上げにしたのですが、その直前に、彼は元老ミゼットからも直接に「南方遠征」を頼まれていました。
【先に「第1章 第4節」で述べた「あの(ひと)」というのは、ミゼット・ヴェローネ・クローベルのことです。】

 ニドルスとしては、リンディの〈闇の書〉探しにも手を貸したかったのですが、彼の立場では、ミゼットからの依頼や〈上層部〉からの命令に逆らう訳にも行きません。
 ニドルスは、義兄クレストの祀り上げを終えると、すぐに艦隊を組んで〈辺境領域〉の南部へと向かいました。
 敵は、『考えようによっては、30年前の「神聖十字軍」よりもなお性質(たち)の悪い』邪悪な宗教結社〈邪竜の巫女〉です。

 そして、新暦68年の3月
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