【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第1章】無印とA'sの補完、および、後日譚。
【第9節】キャラ設定1: ニドルス・ラッカード。(中編)
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んな動物でも自由に使い魔にできる』という訳ではありません。
喩えるならば、『同じ接ぎ木でも、互いによく似た種類の植物同士を接いだ方が上手く行く』のと同じように、素体にできる動物は「ある程度まで人間によく似た性質の身魂を持った動物」に、事実上は「四本の脚を持った陸上哺乳動物」に限定されます。
また、接ぎ木をするには、まず台木の方を伐らなければいけないのと同じように、素体となる動物は事前に充分に弱らせる必要があります。
つまり、普通に元気に生きている状態でも、完全に死んでしまった状態でも、その動物を使い魔にする作業は上手く行きません。そのため、普通は、老齢や病気やケガなどで生命力の弱った(もしくは、本当に死にかけの)動物が素体となります。
また、その動物自身の身魂という「根っこ」があるため、使い魔は造った直後から、いきなり「フル稼働」させることができます。言わば、使い魔とは、育成のために時間や手間をかける必要の無い「即戦力」なのです。
ただし、基本的には魔導師の念霊で動いているので、使い魔の「魔法に関する能力」が主人のそれを上回ることは決してあり得ません。
裏を返すと、「身体能力」に関してはその限りでは無く、例えば、犬が素体ならば「超音波でも聞こえる」とか、猫が素体ならば「夜目が利く」とか、熊が素体ならば「怪力を発揮する」とかいった能力が、使い魔には最初から(魔導師が意図するまでもなく)当然に具わっています。
ただし、元々が動物なので、使い魔は一般に手に武器を持つことが苦手で、充分な空戦スキルを獲得することも極めて困難なようです。
【なお、通常の陸上哺乳動物の身魂は普通、人間で言えば「夢現の半覚醒状態」のような、半ば無意識の「寝ぼけた」状態にあるため、一般に使い魔の意識には「自分が動物だった頃の具体的な記憶」が残ることはありません。
(特定の個人に対して「漠然とした印象」が残ることは、しばしばあるのですが。)
また、「個体名を与えられて、よく訓練された猟犬や競走馬」などは、例外的に「人間の通常の覚醒状態」にも似た「明瞭な意識状態」を獲得する場合がありますが、そのように「自我意識」が強くなってしまうと、今度は「念霊との融合」が上手く行かなくなってしまうので、実のところ、あまりにも賢すぎる個体は、かえって「使い魔の素体」には向いていないのです。
ちなみに、魔導師の念霊は「その人物の身魂の、もっぱら無意識の部分」から造られるため、使い魔が「その魔導師自身の具体的な記憶」などを継承することも、原則としてはあり得ません。
ただし、例えば「内向的か、外向的か」などといった無意識レ
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