【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第1章】無印とA'sの補完、および、後日譚。
【第9節】キャラ設定1: ニドルス・ラッカード。(中編)
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期間の終了とともに使い捨てにする』という魔導師は全く後を絶ちませんが、ニドルスの性格では、そんな薄情なこともできません。
ましてや、ジェルディスは「あの」ディオーナの飼い猫なのです。一度、引き受けたら、途中で見捨てることなど、できるはずもありませんでした。
使い魔の寿命は、素体となる動物の種類や年齢や健康状態にはほとんど関係が無く、一般に四十年以上、五十年未満。ここで一度、引き受けたら、ニドルスはその四十何年間かの生涯を最後まで責任もって見届けるしか無いのです。
また、『子は親の鏡』と同じような意味合いで、『使い魔は魔導師の鏡』と言われることがあります。つまり、『その使い魔の出来を見れば、魔導師の実力も窺い知ることができる』という意味です。
「執務官としての評判」を考えれば、あまり出来の悪い使い魔など造る訳にもいきませんが、だからと言って、いきなり「渾身の最高傑作」を造ってしまうと、今度は『使い魔による魔力消費が大きくなりすぎて、魔導師が自分自身の魔法を最大出力では使えなくなってしまう』などといった事態にもなりかねません。
実のところ、使い魔を造るのは、なかなか魔力加減の難しい作業でした。
【フェイトの場合、『アルフは「当時のフェイトにとっては」渾身の最高傑作だったが、フェイトの魔力も当時はまだまだ成長の途上だったので、二年後の新暦65年の段階では、フェイトはすでに、アルフによる魔力消費など全く気にせず、自分の魔法を存分に使えるまでに成長していた』という設定で行きます。】
なお、ベルカ系の宗教用語では、人間の心の全体を「一個の霊的な実体」と見做して、これを「身魂」と呼びます。俗に言う「意識」も「無意識」もすべて含めて、一個人の心は全体で「一個の」身魂です。
もちろん、霊的な実体なのですから、特定の姿や形はありません。例えば「腕は腕、脚は脚」といった具合に、部位ごとに役割が固定されている訳でもありません。だから、優秀な魔導師であれば、自分の身魂の一部分を小さく切り取って、独立体として活動させることもまた可能であり、そうした独立体のことを「念霊」と呼びます。
ただし、念霊はあくまでも霊的な存在なので、当然ながら、何らかの「器」に宿らせないと、この物理次元ではその存在を長く維持することができません。
こうした宗教用語を借りて言うならば、使い魔とは「動物の体という『器』に、魔導師の念霊を宿らせて、魔法で人間のような姿に変身させた存在」のことなのです。
ちなみに、ここで言う『宿らせる』は、実際には、単に『憑依させる』という意味ではなく、『素体となる動物自身の身魂に融合させる』という意味です。
だから、『ど
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