【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第1章】無印とA'sの補完、および、後日譚。
【第7節】新暦70年から74年までの出来事。
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一戸建てである』という設定にさせていただきました。悪しからず御了承ください。】
→以後、アインハルトは、『覇王流は完全に継承したが、覇王の記憶は全く継承していない』という祖父エーリクと、『これを機に、St.ヒルデ魔法学院中等科の教師を退職した』という祖母イルメラ(ともに59歳)の手で育てられ、祖父からはただひたすらに「覇王流」を叩き込まれた。
【また、熱にうなされている状態で「覇王の記憶」を継承してしまったためでしょうか。アインハルトは、これ以前のことをもうほとんど憶えていません。当初は、自分に「兄」がいたことすら普通には思い出せないほどで、また、自分が今は「女の子」であることにも納得できてはいなかったそうです。
Vividで、アインハルトが家族の話を全くしなかったのも、そもそも「家族の記憶」それ自体がもうかなり朧げなものになっていたからだったのです。】
・同71年7月 高町家では、桃子(39歳)と美由希(23歳)となのは(15歳)が、士郎(43歳)の「退院10周年」を祝った。
→士郎は、当時の担当医からも、『今だから正直に申し上げますが、あなたが退院した時には、この人はきっともう長くはないのだろうと思っていました。……人の命は医学だけでは決まらないものですね。いやはや、この齢になっても、己の不明を恥じるばかりの人生です』と、一方的に謝罪されてしまった。
→以下は、その夜の士郎となのはの二人きりの会話である。
「来年の春には、なのはももう『向こう』へお引っ越しか……」
「ごめんね、父さん。まだ、去年、お兄ちゃんが出て行ったばかりなのに、今度は私まで……」
「確かに、少し寂しくはなるが……まあ、気にするな。なのはの人生は、他の誰のモノでもない、なのは自身のモノだ。自分の行くべき道を行け! 少なくとも、父さんは『子供の足枷になるような親』にだけはなりたくないと、常々思っているぞ。……とは言うものの、思い起こせば、この10年、なのはにはあまり『父親らしいこと』をしてやれなかったような気もするなあ……」
「そんなこと無いよ! 私は、父さんの背中を見て育ったんだから。今の私があるのは、父さんのおかげだよ!」
「(ちょっと涙ぐみながら)それは、父親に対しては最高の誉め言葉だ。ただ、悪いところまでは真似しなくても良いんだからな。もう4年前のようなコトは勘弁してくれよ。縛るような言い方で済まんが、この世で最大の親不孝は『先立つ不孝』なんだからな」
「うん。約束するよ」
【と言いつつ、なのははその後も、『自分の生命や安全を省みない』ような行動を取り続けてしまうのですが……どうやら、悪いところまで父親に似てしまったようです。
なお
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