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博士の挑戦状
第八十八話

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               第八十八話  憂いは取り去れ
 博士は小田切君それにタロとライゾウを連れてそのうえで肉を食べ酒を飲みはじめた、飲んでいるのはマッコリだったが博士は飲みつつ言った。
「こうしてじゃ、辛いことがあってもな」
「飲んで食べることですか」
「まずはな」
「そうすることですか」
「難しい、どうにもならないことを前にしても」
 それでもというのだ。
「まずはじゃ」
「飲んで食べることですか」
「そして一人でどうしようもないと思えば」
 その時はというと。
「頼りになる人に相談することじゃ」
「飲んで食べてから」
「一旦気持ちをリセットさせてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「相談することですか」
「自分だけではどうにもならないならな」
「悩みでも苦しみでもですね」
「抱え込むとじゃ」
 そうすると、というのだ。
「いいことはない」
「だからですか」
「吐き出すだけでも違うのじゃ」
 自分がその時持っている悩みや苦しみをだ。
「だからじゃ」
「そうなんだね」
「そうしたらいいんだな」
「これだけで自殺する危険はぐっと減る」 
 タロとライゾウにもだ、博士は話した。
「吐き出すだけでな」
「心に抱えているもの出してか」
「それでだね」
「そしてじゃ」
 そのうえでというのだ。
「解決方法を聞ければな」
「それでだね」
「自殺する可能性はさらに減るね」
「そうじゃ、わしは自殺は好きでない」 
 博士は焼いたカルビを食べつつ話した。
「だから出来る限りな」
「自殺はして欲しくないんだね」
「誰にもなんだな」
「そうじゃ、自殺する時は失意のドン底であるが」
「死ぬならだね」
「博士としてはだな」
「死ぬ時は幸せな気持ちで死んで欲しいのじゃ」
 こう言うのだった、そして肉も酒も口にしていくのだった。そのうえで小田切達にさらに話すのだった。


第八十八話   完


                  2023・8・10
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