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第四十一話 好意その十三

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「悪いけれど残らせてもらうわ」
「わかりおした。それでは」
「ええ、行ってらっしゃい」 
 その星史郎にも声をかけた、そしてだった。
 星史郎は仲間達と共に戦場に向かった、その頃議事堂でも動きがあった。
 緋炎と蒼氷がだ、丁に言ってきた。
「皇家ご当主が来られました」
「案内致します」
「はい」
 丁は静かに答えた、そしてだった。
 昴流が入って来た、丁は自分に一礼した彼にまずは問うた。
「目は大丈夫ですね」
「はい」
 確かな声での返事だった。
「ご安心下さい」
「そうですか、それでは」
「あの橋に行って来ます」
 昴流はあらためて言った。
「これより」
「宜しくお願いします、くれぐれもです」
 丁は昴流にさらに言った。
「御身はです」
「大事にですか」
「無理はなさらず様」
 こうも言うのだった。
「お願いします」
「わかりました、では」
「ご武運を」 
 こう言って昴流を送り出した、そして昴流は議事堂から戦場に向かうが議事堂の赤絨毯の階段を降りていると立った。
 降り立った場所に彼等がいてだ、昴流は彼等に問うた。
「まさか」
「そのまさかだ」
 神威が答えた。
「立ち会わせてくれ」
「僕達の戦いに」
「そうしたい」
 昴流を見て言うのだった。
「これからな」
「いいんだね、若しかしたら」
「その時は安心しろ」 
 神威は今度はこう答えた。
「連れて帰って絶対にだ」
「助けてくれるんだ」
「そうさせてもらう」
「闘いには介入しません」
 征一狼は微笑んで言った。
「何があっても」
「そうしてくれますか」
「はい、昴流さんが思う様にです」
「闘っていいですか」
「そうされて下さい」
「離れた場所にいますわ」
 空汰も昴流に微笑んで話した。
「わい等は。絶対に地の龍の連中も来ますし」
「そこでお互いの姿を見るとね」
「刺激し合って」
 そうなってというのだ。
「そこから思わぬ戦いになりかねませんさかい」
「離れてだね」
「お互いの姿が見えん場所で」
 二人の闘いを見守る天の龍達も地の龍達もというのだ。
「見守って」
「そうしてだね」
「いますさかい」
「そうしてくれるんだね」
「闘いの時は」
「ではお願いするね」
 昴流は空汰にも微笑んで答えた。
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